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回复:安能务著《封神演义》中文版

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「ならば、欲しいヤツにくれてやれ」
“那样的话,就把它给想要的人吧。”
「いや、そのつもりはまったくない」
“不,我完全没有这个打算。”
「で?」
“然后呢?”
「キミに頼みたいんだ。そこの葫芦に入った红水なら、落宝金銭を溶かすことが出来る、と承知している。それで処分してもらえまいか。実は、はじめからキミに頼もうと考えていたわけではない。が、なるほどそういう手もある、とふと思いついて阵に入ってきたのじゃ」
“我想拜托你。我知道那里的葫芦里的红水,可以溶化落宝金钱。能请你那样处理吗?事实上,我不是一开始就打算麻烦你的。但我忽然想到,这个方法确实可行,就进了阵来。”
「わかった。落宝金銭をおいてゆけ。皆の前で、溶かして见せよぅ。では、さっさと姿を消せ」
“我明白了!放下落宝金钱,走吧!我会在众人面前把它溶化!那么,你快点在红水阵里消失吧!不要让我再见到你!”
「そうはいかないんだ。生きているのがうっとうしくなったのじゃ」
“那可不行!我自从来到西岐城下,就觉得活得很郁闷。”
「ならば、どこかで胜手に死ね。オレは手を贷さんぞ」
“那你就随便找个地方去死吧!我可帮不了你啊!”
「そう言うなよ。ここから出ることすら亿劫なのじゃ」
“别那么说,我连从这里出去都嫌麻烦。”
「それはダメだ。すぐ出ていってくれ」
“那可不行!马上***出去!”
「おい王兄、手に杀しの道具をもたないからとて、ナメるなよ。“点断”の术を心得ているんじゃ」
“喂!王兄!就算我手上没有杀人工具,你也不能小看我吧?你知道一种叫‘点断’的道术不?”
「なんだよ、その点断というのは?」
“你所谓的‘点断’,到底是什么?”
「気穴(気脉)血穴(血脉)津穴(ホルモンの流れる脉络)を止めるのさ」
“使气穴(气脉)、血穴(血脉)、津穴(荷尔蒙流经的脉络)停止的方法。”
「どうやって?」
“要怎么做?”
「手を出してみな」と言われて王天君が左手を出した。曹宝散人は离れたままの位置から、疾!と中指で王天君の左手首の脉を指す。
“伸出手来看看?”于是王天君便伸出了左手。曹宝散人离开了他原来的位置,疾!用中指向王天君左手腕的穴脉上点去。
「动かしてみろ、力が抜けたはずだ」
“动动看,你的手应该觉得没力了。”
「なるほど痹れている」と王天君が言う。(因みに「点断」は后世、武芸の极意として江湖を风靡した。その元祖が曹宝散人だと伝えられている)
“我的手的确麻木了。”王天君道。(顺便一提,“点断”在后世成为了风靡江湖的武术秘诀。据说其鼻祖就是曹宝散人。)
「もうわかったから、その点断とかを、すぐ解いてくれよ」
“我已经知道了。那个点断什么的,你快点给我解开吧!”
「うむ、解くが、条件がある。その八卦台の上にある葫芦を持ってきな。そしたら解いてやる。そのかわり、红水をオレの头からかけるのだ。落宝金銭もろとも溶かしてもらいたい」
“嗯,我会解开的,不过有条件。你把那个八卦台上的葫芦拿来,我就帮你解开。然后,你要替我将红水从我头上倒下去。希望到时落宝金钱能跟我一起溶化掉。”
「断わる!」
“拒绝!”
「よし、頼みを闻かないとあらば、こんどは全身麻痹の点断をかけるぞ」
“好!如果你不答应我的请求,我这次的点断,可就要让你全身瘫痪了哦!”
「妙な冗谈はよせ!」
“少开奇怪的玩笑!”


IP属地:安徽来自Android客户端38楼2020-01-02 23:59
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    「いや本気だ」と曹宝は再び中指を出す。
    “不,我是认真的。” 曹宝再次伸出了中指。
    「よし、わかった。それほどに死にたいのか」と王天君が承諾する。
    “好,我知道了。你就那么想死吗?” 王天君答应道。
    「死んでは、後悔もかなわないぞ」と、さらに念を押す。
    “要是死了,后悔也来不及了哦!”王天君进一步叮嘱道。
    「いや、感謝する」と曹宝がコクリうなずいた。
    “不,谢谢你。” 曹宝颔首致意。
    「そうか。気持はわからないではない。では、ゆくぞ。楽に往生しろ」と王天君が、ついに葫蘆を傾けた。一瞬にして曹宝散人は血水と化す。落宝金銭もろとも紅水の中に消えた。一道の魂魄が封神台に飛ぶ。王天君は妙な気分で陣を出た。
    “是吗?我也不是不明白你的心情。那么,去吧!安乐地投胎转世去吧!”王天君终于将葫芦倒下。曹宝散人在一瞬间化为血水,跟落宝金钱一起消失在红水中。一道魂魄飞向了封神台,王天君怀着复杂的心情出了阵来。
    「落—宝—金—銭が、曹宝とともに消えたぞ」と王天君は「落宝金銭」にアクセントをつける。
    “落—宝—金—钱,和曹宝一起消失了!” 王天君在“落宝金钱”上加了重音。
    「おい王奕、よけいなお喋りをせんと、さっさと陣に入っておれ」と次に名指されて進み出た道德真君が言った。背後に控えていた弟子の黄天化が、すっと道德真君に步み寄る。紫陽洞の宝貝(火竜鏢、鑽心釘、莫邪宝剣)は、すべて黄天化が所持していた。そのいずれかを老師に渡そうとしたのである。しかし道德真君は微かに首をふって、黄天化を遠ざけた。
    “喂!王奕!少说废话了!快点进阵吧!”道德真君一被指名,便走上前去。他身后等着的弟子黄天化,立刻向道德真君走近。紫阳洞的宝贝(火龙镖、钻心钉、莫邪宝剑)全在黄天化身上。他想把其中一件宝贝拿给老师使用,但道德真君微微摇头,离开了黄天化。
    そして足下に巨大を白蓮花を顕わし、それに乗って陣内に入る。陣内では王天君が八卦台の上にあった三つの葫蘆を並べて横倒しにしていた。真ん中の葫蘆から紅水が吐き出されている。両側の葫蘆からは滝のように水がほとばしり出て、陣内はすでに池になっていた。舟となった白蓮花の上で、道德真君は呼吸を詰めて、じっと立っている。
    然后他脚下现出了巨大的白莲花,道德真君乘着它进了阵。阵内的王天君,已把八卦台上的三个葫芦并排横倒。红水从正中间的葫芦里吐出,两旁的葫芦则如飞瀑般涌出清水,没过多久阵里便已变成了个大池塘了。在已经化作小船的白莲花上,道德真君屏住呼吸,一动不动地站着。
    波を起こして、しぶきを浴びせようと、王天君が池の面に掌をかざす。同時に、道德真君が両拳を連ねて筒を作り、それを口につけて、疾!と詰めていた息を吐き出した。秘法「気鑽」の術である。気鑽を受けた王天君の胸に文字通りの風穴が開き、ぱたりと紅水の池に転落した。一道の魂魄が封神台に飛ぶ。
    王天君讲授伸向池面,想掀起波浪,让道德真君被水花波及。但与此同时,道德真君把两拳连成筒状,凑近嘴边,疾!呼出了一道沉重的气息。这种道术是一种叫做“气钻”的秘法。中了气钻的王天君,胸口开了个与字面意思相同的风穴,一下子就滚落进红水池中,一道魂魄飞向了封神台。
    道德真君は静かに白蓮花を八卦台に近づけた。横になっていた三つの葫蘆を起こす。さらにかたわらにあった小さな紅旙を振って池を干した。そして、紅水の跡かたもなく消えた紅水陣を出る。
    道德真君静静地驾着白莲花靠近八卦台。把三个横倒的葫芦扶起,并扬起一旁的小红旛将池水煽干,然后便走出了连一丝红水的痕迹都没有的红水阵。
    ついに、一つだけ残った紅沙陣の門が開いて、張天君が顏を出した。しかし燃燈道人は、張天君の挑発には乗らずに、一同を率いて蘆蓬に引き揚げる。
    十绝阵终于只剩下最后一个了。红沙阵的门开了,里面露出了张天君的脸。但是燃灯道人没有接受张天君的挑衅,带领众人一同返回了芦蓬。
    翌日、岐山の霊台では姜子牙が、早朝に、釘頭七箭書の第七章を読み了えた。蘆蓬では仙人たちが、のんびりと将棋をさしている。野営では趙公明が、すでに死の恐怖を超克して諦めていた。いや、すでに怯える気力をさえ失なっている。聞仲がかたわらで溜息をついていた。
    次日清晨,姜子牙在岐山灵台上读完了钉头七箭书的第七章。芦蓬内的仙人们悠然自得地下着象棋。而在商军大营,赵公明此时已经克服了对死亡的恐惧,放弃了求生的念头。不,其实他现在连胆怯的力量也没有了,甚至已差不多失去了所有知觉。


    IP属地:安徽来自Android客户端39楼2020-01-03 00:00
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      間もなく正午の鐘鼓が鳴る。姜子牙が第八章を読みはじめた。趙公明は、いよいよ死期が迫ったと悟る。そして枕許の聞仲に、妹たちへの遺言を言付けた。
      不大一会儿,正午的钟声响起,而姜子牙也开始读第八章了。赵公明终于意识到自己死期将近。于是,他让在枕边照顾他的闻仲将遗言传达给他的妹妹们。
      「妹(雲霄娘々)の忠告に耳を傾けなかったことを悔いている。もはや、生き長らえることは出来ない。それにしても、燃燈とその一派に敗れたのではなかったことが、せめてもの慰めだ。しかし、二千年の修行を積みながらも、なお命とは、かくも脆いものなのか?オレが死んだと知れば、妹たちは駈けつけて来るだろう。そのときに、金蛟剪をオレの服でくるみ、繩帯で結んで、じかに手渡してもらいたい。そして、陸圧にはくれぐれも気をつけろ、と注意を与えてくれ。オレは陸圧の術にかかって命を落とした。しかし、あいつはタダ者ではない。ヘタに仇討ちを急げば、返り討ちになる恐れがある。だからひとまず三仙島に戻って、ゆっくり方途を練るがよい、と伝えてもらえまいか」
      “我十分后悔,当初没能听妹妹(云霄娘娘)的忠告。现在我已经没办法再活下去了。尽管如此,但我并没有输给燃灯,还有阐教!这好歹也算是一种安慰吧!但是,自天皇得道的我,经历了两千年的修行,炼成仙肌玉体,为何生命竟还是如此脆弱?如果妹妹们知道我死了,应该马上就会跑来吧?到那时,我想请你将金蛟剪连吾袍服包住,用丝绦缚定,亲手交给她们。而且,你得帮我提醒她们,千万要小心陆压,一定要无时不刻地留意他的行踪。我就死在了陆压的道术之下。不过,那家伙不是吃干饭的。如果妹妹们急于报仇,恐怕会遭到陆压的报复。因此你到时能不能建议她们先回三仙岛去,再慢慢地想法给我报仇?”
      「わかった。しかと伝える。しかし、道兄を死に至らしめたのは陸圧の七箭書に違いないが、じかに手を下したのは姜子牙だ。それに彼こそは争いを起こした元凶である。趙道兄に下山を頼んだのも、もとはといえば、ヤツを懲罰するためであった。仇を取るなら、最初の相手は姜子牙ではないだろうか」と聞仲が言う。
      “我明白了。我会完完全全地转达给她们的。然而使赵道兄死亡虽然是陆压的七箭书,但亲自下手的却是姜子牙啊!而且,他才是引起阐截两教纷争的元凶!说起来,我请赵道兄下山,就是为了给那家伙一个惩罚的。如果我们要报仇的话,不应该去找姜子牙这个元凶才对吗?”闻仲道。
      「それもそうだね」と趙公明は力なく答える。
      “你说得也对。”赵公明无力地答道。
      そして、いよいよ日が暮れた。ついに、姜子牙が七箭書の最終章——第九章を読み了える。趙公明の顏に死相が、くっきりと浮かびあがった。
      时间如流水般逝过,天终于黑了下来。姜子牙终于把七箭书的最终章——第九章读完了。赵公明的死相,清晰地在脸上浮现了出来。
      陸圧の指示にしたがって、姜子牙が七本の桃枝矢を台上に並べ揃える。最初の矢を、手製の弓につがえた。息をつめ狙いを定めて、それを草人の左眼に射こむ。
      按照陆压的指示,姜子牙把七支桃枝箭并排放在了台上。接着,他屏息定神,把第一支箭搭在了陆压亲手制作出的弓上。在瞄准好目标后,嗖的一声,把箭射入了草人的左眼。
      野営の中で趙公明が、ピクッと身体を動かして左眼を閉じた。閉じた目に血が渗む。
      在商军大营中,赵公明的身体突然扭动了起来,随即便闭上了左眼。鲜血从闭上的眼睛中渗了出来。
      姜子牙は同樣にして、つぎつぎと矢を放った。そして七本目の矢を、左手にもって、正確に草人の泥宫の中央に突き立てる。
      与之前一样,姜子牙把箭一支接一支地射出。然后他用左手将第七支箭准确地刺入草人泥丸宫的中央。
      「趙公明、死ね!」と右拳で深々と打ち込んだ。
      “赵公明,死吧!”姜子牙用右拳深深地砸了进去。
      「うむ!」と一声呻いて、趙公明の首が枕の上で微かに動く。ピクッと痙攣して息を引き取った。一道の魂魄が、やはり封神台に飛び立つ。聞仲は声をあげて泣いた。
      “啊!”伴随着一声呻吟,赵公明的脑袋在枕头上微微动了一下。他抽搐着咽下了最后一口气。一道魂魄,最终还是飞向了封神台。闻仲见状,放声大哭起来。
      まもなく姜子牙が、楊戩、哪吒、雷震子をしたがえて、蘆蓬に帰ってくる。南宫适と武吉は、霊台の撤去で岐山に残った。
      不久后,姜子牙与杨戬、哪吒、还有之前替哪吒守护的雷震子,一起回到了芦蓬。南宫适和武吉则留在岐山,将灵台撤走。
      「おかげさまで」と姜子牙は丁重に礼を述べて、陸圧に釘頭七箭書をかえす。
      “这回真是托道兄的褔了。”姜子牙向陆压郑重道谢,并将钉头七箭书还给他。
      「ほんとうに助かった」と燃燈道人もかたわらから陸圧に謝意を述べる。
      “哎呀!我们都因你而得救啦!”燃灯道人也对陆压表达了谢意。


      IP属地:安徽来自Android客户端40楼2020-01-03 00:00
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        「いや、礼をいわれるのはまだ早い。まもなく三仙島から三仙姑がやってくる。あの三姊妹は兄の趙公明よりもさらに手強い。彼女らの持っている“混元金斗” という宝貝は、金蛟剪よりもさらに厄介な代物だ。なめてかかったら、ひどいことになる」と陸圧は言った。
        “不!你们现在说道谢,还为时过早!三仙姑将马上从三仙岛上赶来。那三姐妹比其兄长赵公明还厉害得多!她们所拥有的宝贝‘混元金斗’,是比金蛟剪还要麻烦的东西。你们要是小看了的话,那可就糟糕了!”陆压道。
        「それより、十絕陣がもう一つ残っている。あれを片付けなければならないのだが、あの紅沙陣というのは、ちと面倒でなあ」と燃燈道人が姜子牙をかえりみる。
        “相比之下,十绝阵还剩一个没被破掉。我们必须尽快收拾掉张天君。不过那个红沙阵,倒是真有点麻烦啊。”燃灯道人回过头来,对姜子牙道。
        「と申しますと?」
        “那您说该怎么办?”
        「武王にひと肌脱いでもらわねばならないのじゃ」
        “必须请武王助我们一臂之力才行。”
        「武王……ですか?」
        “武王……吗?”
        「そうだ。最大の受益者が、拱手傍観という手はない」
        “没错!武王是此役最大的受益者,不能让他拱手旁观。反正我们现在也没别的办法了。”
        「それは、その通りです。しかし……」
        “按理来说,确实如此。但是……”
        「案ずることはない。紅沙陣には、大きな陷坑(落とし穴)が掘られている。つまり、あれは殺戮を事とする陣ではない。生け捕りの陣だ。殺される危険はない」
        “你不必担心。张天君在红沙阵里挖了一个陷阱(巨大的陷坑)。也就是说,那并不是以杀戮为重的阵法,而是为生擒敌人所设。武王在红沙阵里,不会有生命危险。”
        「そうですか。では、そのように手配いたします」
        “原来如此。那我就遵从燃灯老师的安排吧。”
        「三仙姑が現われたら忙しくなる。早いに越したことはない」
        “三仙姑要是出现了,那我们就忙不过来了。你越早把他请过来越好。”
        「では、明朝早々に」
        “那么,明日一早……”
        「いや、今夜中に、だ。幸いに月が明るい」と言われて、姜子牙は、さっそく武王を迎えに、雷震子を使いに出す。
        “不!就在今晚!幸好今夜月光明亮。”即便被燃灯说了,姜子牙也还是立刻派雷震子把武王迎了过来。
        まもなく蘆蓬に現われた武王は、わけを知らされて困惑の色を露わした。
        不久后,武王在芦蓬出现。在得知原因后,他露出了困惑的神色。
        「心配なさることはない」と燃燈道人は言って、武王が締めていた帯をゆるめさせる。そして、その胸と背中とヘソに、それぞれ符印を貼り、さらに冠をとらせて、泥宫にも同樣に符印を貼りつけた。武王は半ば茫然としながら、燃燈道人のなすままに委せている。もとより釈然とはしていなかった。
        “你不用担心。”燃灯道人边说,边让武王松开系着的腰带。他在武王的胸部、后背和肚脐上分别贴上符印。接着他让武王取下头冠,在其泥丸宫处也贴上了同样的符印。武王满脸茫然之色,任凭燃灯道人摆布。说实话,燃灯的行为,他本来就无法释然。
        「殿下、政道に儀式は免れません。これも、政治的に、基本的な儀式の一つ、とお心得ください。創業の苦難の、たとえその一部でも分担した、というのは権力を正当化する最も単純直截な大義です。哪吒と雷震子を護衛にお付けしますので、どうか安心してお出掛けください」と姜子牙が因果を含める。
        “殿下,在政道(施政的方略)里,仪式是免不了的。让您帮忙去破红沙阵,也算是政道上的基本仪式之一,还请您理解。更重要的是,您可以帮忙分担创立周朝基业的苦难。即使这苦难只是其中小小的一部分,也是您让权力正当化,获得大义的最直接的办法。”姜子牙将其中的因果解释了出来。
        「わかった」と武王は、力なくうなずく。そして哪吒と雷震子に左右を護られて紅沙陣に向かった。中空にかかった円い月が、皎々と輝いている。
        “我明白了。”武王无奈地点头道。随后武王便在哪吒和雷震子的左右护卫下,向红沙阵出发了。皎皎明月,挂在高空之中,闪耀着圣洁的光芒。
        紅沙陣の張天君は、夜分に、武王が哪吒と雷震子をしたがえて現われたことに首をかしげた。彼が真に生け捕りたかったのは——計算には入れていなかったが——誰よりも武王である。おそらくそれを承知で、燃燈は武王を差し向けたに相違ない。なんらかの策を弄しているのは紛れもないと、張天君は考えた。よし、あえてその策に乗ろう、と陣门を開ける。
        夜半时分,武王、哪吒还有雷震子出现在了红沙阵前,张天君对此感到十分疑惑。他真正想活捉的是——虽然还没有算过——不过武王比任何人都有价值。张天君模糊地感觉到,燃灯道人一定是支持武王的。那么他们就一定在搞什么阴谋诡计!这应该是千真万确的吧?张天君想。好!既然你们硬要和我玩阴的,那我就打开阵门了!


        IP属地:安徽来自Android客户端41楼2020-01-03 00:01
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          手を加える必要もなく、暗い陣内に入った武王と哪吒と雷震子は、勝手に、さっさと陷坑に落ちこんだ。陷坑の中は「上に天を知らず、中に人を知らず、下は地ならざる」空間である。三人は立ったまま動けなくなった。
          阵内黑漆漆的一片,张天君连出手的必要都没有。武王、哪吒还有雷震子,在一进入阵内后便跌入了陷坑之中。陷坑里有一个“上不知天,中不知人,下不至地”的奇妙空间。三人一掉进那里,便是动也动弹不得了。


          IP属地:安徽来自Android客户端42楼2020-01-03 00:01
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            第五一回 子牙、野営を襲つて聞仲を破る
            第五一回 子牙劫营破闻仲
            燃燈道人は麒麟崖で土遁を下りたが、巨岩の上に、いつもの白鶴童子の姿がない。見ると、洞府の門前に「九龙沉香輦」が出ていた。元始天尊の乗物である。白鶴童子は、そのかたわらに侍っていた。
            燃灯道人驾土遁来到了麒麟崖下,但他在巨岩上却没有看到以前经常出现的白鹤童子的身影。他定睛一看,“九龙沉香辇”在洞府门前出现。那是元始天尊的交通工具,而白鹤童子正在旁边侍候着。
            「老爺はいずこへご出駕なさるのかね?」と燃燈道人は步み寄って白鶴童子に聞く。
            “请问老爷准备上哪儿去?”燃灯道人走近沉香辇,向白鹤童子问道。
            「西岐です。わが崑崙十二大仙が、ことごとく、三仙島のオバちゃんたちのひらいた陣に陷ちた、というではありませんか。このままでは玉虚宫の面目は丸潰れだ。放ってはおけない、と老爺はご機嫌斜めです。まもなく出駕されますので、師伯は早く西岐に戻って、お出迎えのご用意をして下さい。玄都の大老爺にも、西岐で落ち合うようにと連絡を取りました。やはり、まもなくご下山なさるはずです」と白鶴童子が言った。燃灯道人は、ただちに踵をかえして、西岐に戻る。
            “是西岐。我们的昆仑十二大仙,已经全都陷入了三仙岛的大妈们布下的大阵中,不是吗?再这样下去,玉虚宫的脸可就要全丢光了。现在老爷的心情很糟糕,他说绝不能对这件事放任不管。老爷马上就要上车了,还请师伯早日回到西岐,做好迎接的准备。为了让玄都的大老爷也能来西岐相会,我们也和玄都联系了。你快回去吧,老爷果真要马上下山了。”白鹤童子道。燃灯道人立刻转过身去,返回西岐去了。
            「掌教(教主)の老爺と玄都の大老爺のご駕臨だ。すぐ綵を結び香を焚いてお迎えの支度をせよ」と燃燈道人は蘆蓬に帰り着くなり、姜子牙に言いつけた。姜子牙はまず身を净める。そして金吒、木吒、黄天化を指揮して支度万端を整えた。
            “掌教(教主)老爷和玄都大老爷将要驾临。快快焚香结彩,好作迎接准备!”燃灯道人回到芦蓬后,对姜子牙道。姜子牙忙先沐浴净身,然后由金吒、木吒、黄天化指挥众将士,将一切准备停当。
            待つ間もなく、天地の正気にわかに氤氲として、香烟(雲霞)靄々とたなびき、嘹喨として中空から、仙樂の音が流れてくる。聖尊降臨の先触れだ。元始天尊のご到着である。燃燈道人と姜子牙は、蘆蓬の前に平伏てた。
            没等多久,便有天地正气腾腾,香烟霭霭缭绕,半空中飘来了一派嘹喨的仙乐之音。这是圣尊降临的前奏。元始天尊到来了,燃灯道人和姜子牙急忙在芦蓬前轵道伏地。
            「大駕の来臨、遠きに迎えざる罪をお赦し下さい」と沉香輦を降りた元始天尊に、燃燈道人は型通りの挨拶をする。天尊の背後に南極仙翁がしたがっていた。そのまた背後に、白鶴童子が控えている。燃燈道人と姜子牙が恭々しく、元始天尊と南極仙翁を蘆蓬に案内した。白鶴童子は、下の詰所に入る。
            “弟子不知大驾来临,有失远迎,望乞恕罪。”元始天尊下了沉香辇,燃灯道人按老规矩向他问好。在天尊的背后,南极仙翁也出现了,而白鹤童子就站在南极仙翁的身后。燃灯道人和姜子牙恭恭敬敬地将元始天尊和南极仙翁引到了芦蓬里,而白鹤童子则在芦蓬下面值班。
            元始天尊が坐につくと、蘆蓬の上空に畂田大(十步平方)の慶雲が現われた。上に五色の豪光を発して、下に万盞の金灯が点々と、簷から水の滴るように落下する。それを眺めながら、九曲黄河陣の八卦台で、雲霄娘々が後悔を始めた。
            元始天尊坐下不言,芦蓬上空顿时出现了一亩田(十步平方)大小的庆云。庆云上放五色毫光,下有金灯万盏,点点落下,如檐前滴水不断。云霄娘娘在九曲黄河阵的八卦台上眺望着,顿时产生了一股后悔之意。
            「ついに師伯(元始天尊)が下山されたか。このような陣をひらかなければよかった。十二名のお弟子を捕えたはよいが、このまま釈放するわけにもいかず、殺すこともかなわない。お会いしたとき、どうご挨拶すればよいのか。困ったことになったものだ」と嘆息する。
            “唉,师伯(元始天尊)终于下山了,要是当初我们不布此阵就好了。捉了玉虚宫的十二个弟子是件好事,可现在我们不好就这样放了他们,更不能直接杀了他们。再说了,师伯和我们见面的时候,我们该怎么和他问好呢?真是左右为难啊!”云霄叹息道。
            「いや姉上、ちっとも困ることなどありません。彼ん師伯と尊ぶのは、たんにわれらが師の颜を立てるまでのことです。わたしたちは教えを受けたことがあるわけではなし、師伯という言葉にこだわることはありません」と瓊霄はこともなげに言い放つ。
            “不,大姐,你有什么好烦恼的?尊他为师伯,只不过是我们给师父一个面子罢了。我们又不是他教下门人,何必拘泥于‘师伯’这个词?”琼霄毫不在乎道。


            IP属地:安徽来自Android客户端45楼2020-01-06 23:27
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              「瓊霄の言う通りです。挨拶の仕方は、彼の態度次第で決めればよいこと。ひとまず敬意を表した上で、出方によっては、礼を尽くすもよし、不逊を振舞いがあれば、開き直って相手にする必要はありません。どうせ敵味方になってしまったのです。いったん欠けた月は、すぐには円くなりません」と碧霄も割りきって、平然としている。
              “琼霄说得没错。我们如何打招呼,要看他的态度来决定。首先,在我们对他表示过敬意后,看他对我们有什么态度。正常情况下,我们确实应该对他以礼相待,但如果他行为不逊的话,我们还有必要重新认下这个师伯吗?再怎么说他也是我们仇家(姜子牙)的师父。何况如今,阐教和截教早已月缺难圆了。”碧霄坚决地要与玉虚宫划清界限,坦然道。
              「いまとなっては詮ないことだが、あなたたち二人には、てんで事態の深刻さが、わかってはいないのです」と雲霄はうなだれた。
              “事到如今,我们已经毫无办法了。你们俩根本就不明白事态的严重性。”云霄低头道。
              蘆蓬の詰所に入った白鶴童子は、仲良しの哪吒がいなかったから、お喋りの調子が出ない。それどころか、金吒、木吒、黄天化と喋りながら、なにか、そわそわしていた。心待ちしていた太上老君が姿を現わさないからである。
              在芦蓬下值班的白鹤童子,由于和他关系要好的哪吒不在,就没怎么说话。岂止如此,金吒、木吒一边和黄天化聊天,一边坐立不安。那是因为,他们一直期待的太上老君并没有出现。
              白鶴童子には気がかりなことがあった。西岐で落ち合いたい、という元始天尊の要請を太上老君に連絡したのは彼である。彼は下山直前に玄都へ使いしたが、なぜか、そのとき老君は彼に謁見を許さなかった。それでやむなく玄都大法師に用件を話して、取り次ぎを頼み、急いで玉虚宫に戻ったのである。かつて、そのようなことは一度もなかった。それだけに、太上老君が姿を現わさないのが気がかりになっていたのである。
              白鹤童子心里有一件担心的事情。元始天尊想在西岐与太上老君会合,而向玄都请求联络的正是他。他下山之前去过玄都,可不知为什么,那时老君不允许他谒见。不得已之下,他只好把事情告诉玄都大法師,拜托他代为传达,便急忙回到玉虚宫去了。要知道之前那样的事情可从来没有发生过。或许正因为太极图不经意间被弄丢过,导致太上老君至今还没有出现。这让白鹤童子担心不已。
              「もう一度、玄都に伺ってみましょうか」と白鶴童子は、ついに待ちきれなくなって南極仙翁に申し出た。
              “不如再去玄都拜访一次吧?”白鹤童子还是等不及了,向南极仙翁提出了申请。
              「いや、オレが行く」と南極仙翁は自ら引き受ける。そして光遁を借りて、またたくまに西岐と玄都の間を往復した。
              “不,我去。”南极仙翁自己接下了这个任务。随后他驾起光遁,转眼便往返于西岐和玄都之间。
              西岐城内で、正午を告げる鐘鼓が鳴る。
              西岐城内,宣告正午的钟声响起。
              「よし、その九曲黄河陣とやらを観てこよう」と元始天尊が、やおら腰を上げた。燃燈道人と姜子牙が急いで蘆蓬を下りる。燃燈道人が先導し、南極仙翁と姜子牙が後にしたがって、黄河陣に向かった。白鶴童子は沉香輦のかたわらに付き添っている。
              “好!去看看那九曲黄河阵吧!”元始天尊稍微起身道。燃灯道人和姜子牙急忙下了芦蓬。由燃灯道人引道,南极仙翁和姜子牙随后,白鹤童子陪伴在沉香辇旁边,一起行至黄河阵前。
              「三仙島の雲霄、碧霄、瓊霄、早う表に出て御輦を迎えよ」と白鶴童子が陣前で呼ばわった。声に応じて三仙姑が陣门に現われる。
              “三仙岛的云霄、碧霄、琼霄,快点出来迎接御辇!”白鹤童子在阵前喊道。三仙姑应声在阵门现身。
              「師伯、ご来駕恐縮に存じます。お迎えに出るのが遅れまして申し訳ございません」と雲霄娘々が膝をついて挨拶した。碧霄娘々と瓊霄娘々は立ったまま会釈する。
              “师伯,承蒙光临!不胜惶恐!我们迎得太迟了,望乞恕罪!”云霄娘娘双膝跪地,向元始天尊问好,然而碧霄娘娘和琼霄娘娘却只是站着向元始天尊颔首致意。
              「頭が高いぞ!」と燃燈道人がどなった。が二人は苦笑する。
              “你们两个,头抬高一点!”燃灯道人大声喊道。碧霄和琼霄两人相视苦笑。
              「わが門下が捕われて、なす術を知らないほどの陣をひらいたのは、さすがにお見事じゃ。が、それだけの根底を持ちながら、なぜ愚にもつかぬことを仕出かした。下界のことには干涉するな、と、そちらの教主に言いつけられていたはずじゃが、どういう料見かな?」と元始天尊が言った。
              “你们布了这么个大阵,把我玉虚宫的十二大弟子都抓来了,真了不起啊!不知道你们还想做什么?!可你们的根底既然如此深厚,为什么又要做出如此愚蠢的事情?通天教主应该吩咐过你们,不要干涉下界的事情吧?‘紧闭洞门,静诵黄庭三两卷;身投西土,封神榜上有名人’,难道你们不知道吗?”


              IP属地:安徽来自Android客户端46楼2020-01-06 23:27
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                「では、師伯はなぜ、干涉するのですか?」と碧霄が问い返す。
                “那么师伯你为什么又要干涉我们呢?”碧霄反问道。
                「天数、というのがあると知らないか。清規を守らず、師命に違い、天数に逆らえば、相応の報いは避けられまいぞ。が、まあよい。せっかくじゃ。その陣を見せてもらおうか。さっさと陣に入るがよい」と天尊は言った。三仙姑は陣に入り、八卦台に登る。元始天尊は、坐っていた「飛来椅」(空飛ぶ椅子)を拍いて、輦を地上三尺に浮かせた。下に祥雲が瑞彩を放って渦卷く。その沉香輦を陣に進めて、天尊は陣内を逍遥した。見ると、凡夫に還った十二大弟子と楊戩が、虚ろな目で出口を求めて、やたらに動きまわっている。もちろん、天尊が陣に入ったと気づいた者はいない。
                “我不知道你们是否明白天数的存在,但你们不守清规、违背师命、逆转天数,应得的报应是不可避免的。不过,云霄小童的道行却还可以。你们好不容易摆了九曲黄河阵,却也甚是难得。还不快让师伯我看看阵容?你们赶快上阵吧!”天尊道。三仙姑入阵,登上八卦台。元始天尊一拍坐着的“飞来椅(能在空中飞行的椅子)”,沉香辇四脚离地,漂浮在半空,约有三尺许高。下面的祥云卷起漩涡,放出瑞彩。沉香辇上的天尊不断在阵内前进,神色甚为逍遥。他看了一下,已经还为凡夫的十二大弟子和杨戬,目光空虚,在阵内胡乱地四处转动,以寻找大阵的出口。当然,除了八卦台上的人以外,没有任何一个人知道,天尊此时已经入阵了。
                「哀れ千載の功夫も、この奇しき空間では無用の長物か」と天尊はつぶやき嘆息する。そこへ、何を思ったか、八卦台上から彩雲仙子が、不意に戮目珠を投げた。が、襲いかかった戮目珠は、かっと目を見開いた天尊の眼光に射すくめられて落下する。それを天尊は掌に受けて、粉々に握り潰して捨てた。
                “哀哉!千载功夫,在这个奇异的空间里,竟是无用的长物。”天尊嘟哝着叹息道。这时,八卦台上的彩云仙子也不知道在想些什么,突然对天尊投下戮目珠。天尊突然睁开眼睛,袭来的戮目珠被天尊的目光所吸引,落了下来。天尊将戮目珠放在掌心,一握之下便将此珠化为齑粉,随即便扔掉了。
                「疾!元始、陣に落ちろ!」と碧霄娘々がいきなり指差して叱咤する。が沉香輦はぐらりともしなかった。天尊は何ごともなかったかのように、默って陣を出る。
                “疾!元始,留在阵里!”碧霄娘娘突然指着天尊叱咤一声,可九龙沉香辇却一动也不动。天尊好像什么都没有发生过一样,默默地出了大阵。
                「秘法を尽くし苦労してひらいたせっかくの陣だ。そのまま明朝まで、残しておいてやろう」と言い残して、蘆蓬に引き揚げた。
                “这个阵法是你们费尽心机,好不容易才布下的。我还是让它保留到明天早上再说吧。”元始天尊说完就回到了芦蓬。
                「老師、陣内の道友たちは?」と燃燈道人が聞く。
                “老师,阵内的道友们如何?”燃灯道人问道。
                「命に别状はない。が天門を閉ざされ三花を削られて俗体、凡夫に還っている」
                “命倒是没什么大碍,也都活蹦乱跳的。只不过他们的天门早就闭上,三花也已削去。现在他们已经成了俗体,也就是凡夫一个了。”
                「すぐ救い出さなかったのは、なにか?」
                “老师为何不马上把他们救出来?”
                「别にワケはない。本教を掌るワシにも、師長(先輩)がいる。独断でことを運ぶわけにはいかないのじゃ」と元始天尊は答える。
                “没别的理由。即便我掌管本教,也有师长(前辈)在。我不能当大师兄不存在,独断专行,一个人就把阵给破了。”元始天尊答道。
                翌朝、太上老君が「青牛」に乗り、玄都大法師をしたがえて、蘆蓬に姿を見せた。元始天尊は蘆蓬を下りて出迎える。その背後に南極仙翁、燃燈道人、姜子牙、白鶴童子が平伏した。
                次日清晨,太上老君乘“青牛”驾临,并让玄都大法师代他在芦蓬露面。元始天尊急忙下芦蓬出迎。在天尊的背后,南极仙翁、燃灯道人、姜子牙、白鹤童子都跪伏在地,迎接老君的到来。
                「どうだね、弟子たちの具合いは?」と老君が、いきなりたずねる。
                “你门下弟子的情况如何?”老君突然问道。
                「昨日、陣をのぞいてきたが、大丈夫です」と天尊が答えた。
                “昨天,我去看了下大阵,不过不要紧,他们没有生命危险。”天尊答道。
                「ほお、陣をのぞいたか。ならば、ついでに破ればよかったものを」
                “你去观阵了?既然这样,你顺便把它破了就好了呀?”
                「いや、道兄の到着を待ってからと」
                “不,等道兄到来以后,才好破阵。”
                「遠慮せずともよかったのに。さあ、紅塵の巷に長居は無用だ。さっそく出掛けようか」と老君が言った。昨日同樣に、燃燈道人が先導して九曲黄河陣に進む。
                “你明明是我师弟,不用和我客气什么。那我们也不用在这红尘巷中久留了,还是马上去破阵吧?”老君道。和昨日一样,由燃灯道人引道,天尊和老君向九曲黄河阵出发了。


                IP属地:安徽来自Android客户端47楼2020-01-06 23:27
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                  「さあ、いよいよたいへんなことになった。玄都の師伯が来られたからは、もはや逃がれる術はない」と雲霄娘々は蒼くなった。
                  “哎呀!这可不得了!玄都的大师伯都来了,我们逃都没办法逃了!”云霄娘娘面色苍白道。
                  「姉上、恐れることはありません。こちちには金蛟剪と混元金斗があります。遠慮なく使えばよいではありませんか」と碧霄は相変わらず意気盛んである。
                  “大姐,不要害怕。我们还有金蛟剪和混元金斗。我们别对他们客气,直接用宝贝不就行了吗?”此时的碧霄,依旧意气风发。
                  「いいえ、万事休す。覚悟を決めなさい。ただし生き延びる途が一つだけある。いますぐ三仙島に逃げ帰ることです」
                  “不!万事休矣!下定决心吧!现在我们只有一条活路可以走,那就是马上逃回三仙岛。”
                  「逃げるだなんて。姉上、そんなことは出来ません」
                  “大姐,逃跑那样的事情,我们做不到!”
                  「いや、逃げるのは恥ではなく、敗者の特権です。死にたくないのなら、やはり逃げよう」と雲霄は言ったが碧霄、瓊霄は応じない。しかし、雲霄に言われて、さすがの二人も内心、怯気づいたようである。だから、出迎えよ、と呼ばわる玄都大法師の声を聴いても、二人は陣から卦台から、いきなり太上老君めがけて金蛟剪を投げた。
                  “不!逃跑不是耻辱,而是败者的特权!不想死的话,我们还是逃吧!”云霄的自言自语并没有得到碧霄和琼霄的响应。但是云霄这么一说,让她们两个人心里都害怕了起来。因此她俩即便听到了玄都大法师发出的迎接的命令,也还是在八卦台上对太上老君掷下了金蛟剪。
                  「妙な挨拶をする娘御じゃ」と中空から襲いかかる金蛟剪を見て、老君は両手を上げると、バタッと道服の袖口を下に振り下ろす。猛然と襲いかかった二匹の蛟竜が、とたんに尾をふって神妙に袖口に潜りこんだ。
                  “云霄小童,你那两个妹妹给我打招呼的方式可真奇怪。”看着从空中袭来的金蛟剪,老君举起双手,啪嗒一声地把道服的袖口向下挥落。猛然袭击的两条蛟龙,突然摇着尾巴,神妙之极地潜入了老君的袖口中。
                  老君はそのまま青牛を陣内に進める。天尊は沉香輦で続いた。雲霄は八卦台に戻る。雲霄が八卦台に登るより早く、こんどは瓊霄が混元金斗を老君に投げた。
                  老君就这样乘着青牛进了阵内,接着天尊也坐沉香辇进去了。云霄急忙回到八卦台上,而在更早的时候,琼霄已经将混元金斗投向了老君。
                  中空で回転を始めた金斗を老君が指差す。その指先を、金斗の回転と反对の方向にまわした。とたんに混元金斗が回転を止める。いきなり、ポトリと落下した。同時に、天尊の意を受けた白鶴童子が「三宝玉如意(勾玉)」を投げる。それが、落ちた金斗を呆然と眺める瓊霄の腦天を叩き割った。腦漿が噴き出して、一道の魂魄が封神台に飛び去る。
                  老君伸出一指,指向在空中旋转着的金斗。他的指尖也沿着与金斗旋转相反的方向转动。混元金斗逐渐停止了旋转,突然扑通一声,掉了下来。同时白鹤童子也接到了天尊的意旨,将“三宝玉如意(勾玉)”投了出去,玉如意恰好砸中了落下来的金斗。白鹤童子目瞪口呆地望着金斗,只因那金斗被玉如意一撞,直接砸碎了琼霄的脑门,使她的脑浆喷了出来。一道魂魄飞向了封神台。
                  八卦台上で、雲霄と碧霄が同時に宝剣を抜く。碧霄が疾風の迅さで天尊に斬りかかった。白鶴童子がすかさず二度目の玉如意を投げる。背中に玉如意を受けて、碧霄は絕命した。一道の魂魄が、つづいて封神台に飛ぶ。
                  八卦台上,云霄和碧霄同时拔出宝剑。碧霄如疾风般迅速地向天尊斩去,白鹤童子立马再次投出玉如意。碧霄背上受了玉如意一击,就此死去。又一道魂魄飞向了封神台。
                  雲霄は宝剣を抜き払ったが、途方にくれていた。太上老君が、懷から乾坤図を出す。
                  云霄拔出了宝剑,但此时她早已无路可走,只因太上老君从怀里掏出了乾坤图。
                  「雲霄をさらって、麒麟崖の下に岩で重しをかけておけ!」と黄巾大力士(法力の権化——ロボツト)に命ずる。殺すつもりはなかった。が、麒麟崖に閉じこめられた雲霄娘々は、自分で舌を嚙み切る。一道の魂魄が、またもや封神台に飛んだ。
                  “将云霄裹去了,在麒麟崖下用巨石压一压!”黄巾大力士(法力的化身——傀儡)领命。尽管太上老君并不打算杀害云霄,但被困在麒麟崖上的云霄娘娘还是立刻咬舌自尽了。一道魂魄还是飞向了封神台。
                  八卦台上に残った菡芝仙と彩雲仙子は、蒼くなって遁走する。それには目もくれず、太上老君は手をかざして九曲黄河陣を爆破した。爆音で十二大弟子と楊戩がわれにかえる。太上老君と元始天尊の姿を見て、一斉に平伏した。
                  八卦台上,菡芝仙和彩云仙子面色苍白,悄悄地遁走了。太上老君连看都不看她俩一眼,举手一挥,九曲黄河阵就被爆破了。在爆音声中,十二大弟子和杨戬猛然惊醒。他们看着太上老君和元始天尊的身影,一齐拜伏在地。


                  IP属地:安徽来自Android客户端48楼2020-01-06 23:28
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                    白鶴童子が、落ちた混元金斗を拾い上げて、中に入っていた遁竜樁に吳鉤剣と火竜鏢を、それぞれ広法天尊と普賢真人、道德真君にかえす。楊戩の肩についていた埃りを、軽くたたいて払い、にっこりと微笑みかけた。
                    白鹤童子拾起落下的混元金斗,取出金斗里面的遁龙桩、吴钩剑和火龙镖,分别归还给广法天尊和普贤真人,还有道德真君。杨戬轻轻拍打着肩膀上的灰尘,露出了一丝微笑。
                    太上老君と元始天尊は、南極仙翁と白鶴童子を西岐に残して、同時に引き揚げる。残された南極仙翁は白鶴童子を連れて、さっそく紅沙陣を破りに出掛けた。
                    太上老君和元始天尊同时返回仙界,而南极仙翁和白鹤童子则暂时留在西岐。为了破掉红沙阵,留下来的南极仙翁带着白鹤童子马上向十绝阵出发了。
                    紅沙陣主の張天君は、南極仙翁の出現に首をかしげる。
                    红沙阵主张天君对南极仙翁的出现感到十分疑惑。
                    「道兄、ここはキミのような至善至楽の仙人が颜を出すところではない。なにを間違いなされたのじゃ」
                    “道兄,我这里不是你这种至善至乐的仙人该出现的地方,你是不是搞错什么情况了?”
                    「張紹か、しばらくじゃった。思いやりはかたじけないが、この宇宙に“間違い”などはない。はじめから、こうなっていたのじゃ。すべては……」
                    “张绍啊,好久不见。虽然我有同情心,也很体谅你,但在这个宇宙中却没有‘错误’之类的东西啊。从古至今,便是如此。一切都是……”
                    「よせ南極、キミまでが天数とは、とお說教をはじめる気か」
                    “别这样南极,我知道你所谓的天数,莫非你也打算对我说教?”
                    「それを聞くのがいやなら肚を決めて、さっさと陣に入るがよい」と南極仙翁は言った。張天君が不可解な颜をして陣内に入る。南極仙翁と白鶴童子は、その後ろにしたがった。
                    “你不愿意听的话,就下个决心,赶紧入阵!”南极仙翁道。张天君带着一副莫名奇妙的脸色入了红沙阵,南极仙翁和白鹤童子紧跟在他的身后。
                    「さあ南極、これを浴びると前後不覚になって、陷坑に落ちるぞ」と張天君が紅沙の入った葫蘆を倾ける。南極仙翁は手にしていた「五火七翎扇」で煽った。紅沙は、いずこともなく飛び去る。白鶴童子が玉如意を投げた。
                    “来,南极!你要是受到这个的话,会陷入昏迷,连前后都分不清楚,进而落入陷坑!”张天君把装入葫芦里的红纱倒了出来。南极仙翁扇动手里的“五火七翎扇”,红沙也随之四处飞去,而白鹤童子也趁机投出玉如意。
                    「勘弁しろよ、張紹」と南極仙翁が声をかける。が、張天君はすでに腦天を擊ち割られていた。一道の魂魄が封神台に飛ぶ。陣内の陷坑で、武王のかたわらに身じろぎもせず、立ちつくしている哪吒の姿に、思わず白鶴童子が苦笑を漏らす。南極仙翁が雷を発して、その哪吒と雷震子を呼びさました。
                    “原谅我吧,张绍。”南极仙翁道。不过此时张天君的脑门已经被打碎了。一道魂魄飞向了封神台。在阵内的陷坑中,白鹤童子面对着武王身边毫不退缩,伫立着的哪吒的身影,不由得露出了苦笑。南极仙翁发一雷,将哪吒和雷震子唤醒。
                    二人は急いで、まだ眠りから覚めない武王を、坑外に助け出す。南極仙翁に一礼すると、雷震子が、そっと武王を背に乗せて蘆蓬に飛んだ。
                    哪吒和雷震子两人赶紧把还没能从昏迷中醒来的武王救出陷坑。雷震子朝南极仙翁行礼后,悄悄地背着武王朝芦蓬飞去。
                    「おい哪吒、お前がひと月の間、よくもじっとしていられたものだね」と白鶴童子が、さっそく哪吒をからかう。
                    “喂,哪吒,在这个月里,你居然一动也不动啊?!”白鹤童子一下子就对哪吒开起了玩笑。
                    「バカ言っちゃいかん。植物人間になっていたんだ。動くことも、考えることすらも出来やしない」と哪吒はまともに答える。
                    “别说傻话了。我都变成植物人了,动弹不得,连思考都做不到。”哪吒认真答道。
                    「その風火輪、さびついちゃったんじゃないか?」と白鶴童子は、さらにからかった。
                    “那你的风火轮可不是生锈了吗?”白鹤童子还在开玩笑。
                    「なに、大丈夫さ」と哪吒は微笑む。
                    “什么生锈啊?没关系的,用用就好了。”哪吒微笑道。
                    雷震子の背から下ろされた武王に、燃燈道人は、さっそく藥丹を吞ませた。そして、身体に貼りつけた符印をはがす。まだ意識の戻らない武王を再び背に、雷震子が城内に飛んだ。
                    雷震子将武王从他的背上放下来,燃灯道人马上让他服下了丹药,接着又揭下了贴在他身体上的符印。做完这一切后,雷震子再次背着尚未恢复意识的武王,往城内飞去。


                    IP属地:安徽来自Android客户端49楼2020-01-06 23:29
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                      「さあ、これで十绝陣はすべて片付けたことになる。金鰲島の一聖八君は仲よく封神台に行った。しかし、趙江だけが残っている。一緒に封神台へ送ってやれ」と燃燈道人は楊戩に命ずる。蘆蓬の柱に吊るされていた趙江を楊戩が下ろした。白鶴童子が手で楊戩に、待った、と合図する。
                      “那么,十绝阵就这样被我们全部破掉了,而金鳌岛上关系很好的一圣八君也已经去了封神台。现在只剩下赵江了,我们还是把他也一起送到封神台去吧。”燃灯道人向杨戬命令道。杨戬放下了一直在芦蓬柱子上吊着的赵江。白鹤童子拉住了杨戬的手,暗示他稍微等一下。
                      「おい、哪吒、ひと月も閉じこめられて、手がむずむずしているんだろ。それに火尖鎗もさびているんじゃないのか?」と白鶴童子は、楊戩にも聞こえるように言った。
                      “喂!哪吒已经被关了一个月了,手应该都痒了吧。而且他的火尖枪不是也生锈了吗?”白鹤童子的话,大声得连杨戬也听到了。
                      「そうだね。任せてくれ」と哪吒が火尖鎗をしごいて、趙江の胸を突き通す。一道の魂魄が封神台に飛ぶ。魂魄が抜け出すと同時に、趙江の身体に捲きついてはずれなかった綑仙繩が、するりとずれ落ちた。白鶴童子がそれを拾い上げて、懼留孫にかえす。
                      “是啊!交给我吧!”哪吒捋起火尖枪,一下子就刺穿了赵江的胸膛。一道魂魄飞向了封神台。在魂魄离体的同时,还缠绕在赵江身体上的捆仙绳嗖地一下便滑落了下来。白鹤童子把它捡起来,还给了惧留孙。
                      そこへ忽然と、終南山は玉柱洞の雲中子が現われる。
                      突然,终南山玉柱洞的云中子在芦蓬出现了。
                      「雲中子は福德の持ち主だ。九曲黄河陣の災難を免れただけでも“福気(幸運を担った星)” が大きいや」と居並ぶ仙人たちが羡む。
                      “云中子,你是福德之主啊。即使你只是幸免了九曲黄河阵的灾难,那‘福气(承载幸运的星星)’也够大的了。”十二大仙们坐成了一排,纷纷对云中子表达了羡慕之意。
                      「その代わりに使役を课せられていたのじゃ」と雲中子は笑った。
                      “但我现在不也得被派来替你们做个苦力了嘛。”云中子笑道。
                      「で、“通天神火柱”は?」
                      “那,‘通天神火柱’呢?”
                      「ようやくにして作り上げました。実は、それが完成したと報らせに来たのです」
                      “我好不容易完成了。其实我是来给大家知会一下,那个通天神火柱已经被我成功布下了。”
                      「そうか。間に合ってよかった。では、すぐに絕竜嶺へ行って待機していてくれ。貧道もあとから行く」と燃燈道人は、来たばかりの雲中子を送り出す。
                      “是吗?通天神火柱能赶上决战,可真是太好了。那么你马上去绝龙岭等着闻仲吧,贫道随后就来。”燃灯道人把刚到芦蓬的云中子送了出来。
                      「広成子は桃花嶺に赴き、聞仲が佳夢関に入るのを阻止せよ。赤精子は燕山で、同樣に聞仲が五関に向かうのを阻め。慈航道人はちょっと西岐に残り、姜子牙を助けて菡芝仙の風袋を始末せよ。姜子牙は明朝、朝歌軍に総攻擊をかけ、野営を破って敵兵を蹴散らせ」と、それぞれに指令する。そして用のなくなった残りの仙人たちを、それぞれの洞府に帰した。
                      “广成子前往桃花岭,阻止闻仲进入佳梦关。赤精子去燕山,同样阻止闻仲前往五关。慈航道人稍微留在西岐一下,帮助姜子牙收拾掉菡芝仙的风袋。姜子牙在明早对朝歌军队发动总攻,破掉闻仲大营,将敌兵驱散。”燃灯道人对众仙分别下令,而剩余的十二大仙们则返回了各自的洞府。
                      翌朝、西岐軍は二路に分かれて、南門と北門を出る。城の守備は、老将軍黄滚とその一族(黄飛虎、天化、天祥を除く)に任せて、武将は総出動した。
                      次日清晨,西岐军队分两路离开了南门和北门。城池的守备交给了老将军黄滚和其一族(黄飞虎、天化、天祥除外),剩下的武将则是全部出动。
                      まず南門から姜子牙が哪吒、金吒、木吒、黄天化をしたがえて出る。黄飛虎と黄天祥に黄家の四大金剛(黄明、周紀、吳謙、竜環)が兵二千を率いて続く。ややおくれて、慈航道人が一人でゆっくりと出た。
                      姜子牙领哪吒、金吒、木吒、黄天化率先在南门出现。其后,黄飞虎和黄天祥还有黄家四大金刚(黄明、周纪、吴谦、龙环)也率兵两千出击。稍晚一点儿,慈航道人也一个人慢慢地来到了战场。
                      北門からは、まず楊戩が兵二千を、つづいて南宫适と武吉が兵五千を率いて出る。辛甲と辛免に太顚、閎夭がやはり兵五千をしたがえて続く。さらに晁田、晁雷の兄弟と、残る四賢八俊が兵一万を率いて出る。最後に雷震子と竜鬚虎が肩を並べて出た。
                      在北门,杨戬先引兵两千,其次南宫适和武吉率兵五千出城,接着辛甲、辛免还有太颠、闳夭也领了五千兵马离开。此外,晁田、晁雷兄弟和剩下的四贤八俊也带了一万兵马,而最后并肩而出的,是雷震子和龙须虎两人。


                      IP属地:安徽来自Android客户端50楼2020-01-06 23:29
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                        南門を出た姜子牙は、轅門で聞仲を名指して挑戦する。聞仲は鄧忠、張節、辛環、陶栄の黄花山四将をしたがえて応戦した。菡芝仙と彩雲仙子は轅門で樣子を見ながら待機している。
                        从南门出来的姜子牙,在辕门指名挑战闻仲。闻仲率邓忠、张节、辛环、陶荣这黄花山四将艰难应战。菡芝仙和彩云仙子则是在辕门一边看着战况一边待命。
                        聞仲を黄天化と哪吒三兄弟が取り捲き、黄花山の四将は黄飛虎の一統が包囲した。聞仲が苦戦する。それを見て菡芝仙と彩雲仙子が応援に駈けつけた。
                        黄天化和哪吒三兄弟卷起了闻仲的身影,而黄花山四将则被黄飞虎等人统一包围了。眼看闻仲陷入苦战,菡芝仙和彩云仙子赶忙跑去支援。
                        菡芝仙が背負っていた風袋の口を開ける。それを見て、慈航道人が「定風珠」を手にかざした。あの風吼陣を破ったときの定風珠である。そのとき度厄真人から借りたのを、慈航道人は未だかえさずに持っていた。
                        菡芝仙将之前一直背着的风袋袋口打开。看到这个,慈航道人手中高举“定风珠”——破了那个风吼阵的定风珠,是那时从度厄真人那里借来的,慈航道人至今仍未归还。
                        定風珠の光を受けて、風袋から噴き出していた黑風が、ピタリと止まる。おや、と訝って菡芝仙が首を横に、手を風袋にかけた。その隙を捉えて、黄天化が銀鎚を振り下ろす。カチンと大きな音を発して、菡芝仙の腦袋(頭)が割れた。
                        受到定风珠的光芒影响,从风袋喷出的黑风恰好停了下来。哎呀,菡芝仙一脸惊讶地歪着头,把手搭在了风袋上,准备再次施法。黄天化则抓住这个间隙挥下了银锤,喀哒一声,菡芝仙的脑袋(头)裂开了。
                        菡芝仙の腦袋は石のように硬い。叩き割られたときの妙な音に、背を向けていた彩雲仙子がおどろいてふり返った。その一瞬を捉えて、哪吒が火尖鎗で彼女の胸をブスリと突き通す。二道の魂魄が時を同じくして封神台に飛び去った。
                        菡芝仙的脑袋如石头一般坚硬,在被打碎时发出了奇怪的声音。背对着菡芝仙的彩云仙子吃惊地回头看了看。哪吒捉住了这一瞬间,用火尖枪刺穿了她的胸膛。两道魂魄同时飞向了封神台。
                        黄飛虎と黄天祥と四大金剛に包囲された黄花山四将も、同樣に苦戦している。辛環は哮天犬を警戒して飛び立てない。楊戩の姿が見えないのが一層その警戒心を强めた。それに、切り札の荒風旄を失なったことで、彼は調子を狂わせている。その上、小さな黄天祥がくり出す奇妙な槍さばきにも幻惑されていた。その心の動摇を見抜いているかのように、黄天祥は執拗に辛環に食いさがる。
                        被黄飞虎、黄天祥还有四大金刚包围住的黄花山四将也同样陷入了苦战。辛环要时刻警戒着哮天犬是否会飞过来,而杨戬身影的出现让他的警惕心又加强了一层。然而,失去了王牌宝贝荒风旄的事逐渐让他疯狂了起来。而且小将黄天祥练就的奇妙枪法也迷住了他。黄天祥似乎看穿了辛环内心的动摇,执拗地咬紧了他不放。
                        辛環が危い、と見て張節が横から牽制に出た。黄天祥は辛環に繰り出すと見せかけて、槍の穗先に手をずらす。持さ換えた槍を逆さに石突きで、いきなり張節の水落ちを突いた。武吉が教えた棒術の秘法「横逆さ突き」である。不意に水落ちを突かれて張節は落馬した。落馬した張節の胸に、こんどは短い槍の穗先が突き刺さる。一道の魂魄が封神台に飛び去った。
                        张节认为辛环此时很危险,横地里拼杀出来,想牵制住黄天祥。黄天祥假装向辛环出招,将手移向长矛的穗尖。反过来用石头顶住倒转过来的矛尖,突然一下把张节戳得措手不及。这是武吉传授的棒术秘法“横冲直撞”。张节冷不防被人戳了一个跟头,落下马来。落马后,张节的胸口被黄天祥用短矛的穗尖刺了进去。一道魂魄飞向了封神台。
                        城の北門から出た楊戩は、兵を率いて野営の裏手にまわる。そして粮秣庫に火をかけた。粮秣庫を警備していた吉立と余慶は、哮天犬に咬まれて逃げ去っている。
                        从城池北门出来的杨戬,率兵来到了闻仲大营的背后,然后点燃了粮草库。在粮草库警戒的吉立和余庆,被哮天犬咬得逃走了。
                        南宫适と武吉は左営に、辛甲、辛免、太顚、閎夭は右営に侵入した。
                        南宫适和武吉率兵冲入了左营,而辛甲、辛免、太颠、闳夭也领兵入侵了右营。
                        雷震子は中空から、風を起こして雷を落としている。竜鬚虎は手を発して、野営に群石を降らせた。
                        雷震子在空中起风发雷。龙须虎伸出大手,在闻仲大营中降下了一群巨石。
                        晁雷、晁田の兄弟と、四賢八俊に率いられた兵士たちは野営を取り捲いて、シュプレヒコールを繰り返す。
                        晁雷、晁田兄弟和四贤八俊率领的士兵冲入了大营中,反复喊着口号。


                        IP属地:安徽来自Android客户端51楼2020-01-06 23:29
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                          「朝歌の暴君のために命を落とすな。西岐の聖主に投降せよ。逆らう者は殺される。逃げる者は追わない。いざ降参せよ。早く逃げ出せ。西岐で鳯が鳴いた。朝歌では鳥が鳴いている。天数は定まった、商朝は亡びて周朝が起こる」と叫ぶ声が野営にこだました。燃えさかる粮秣庫の焰が天に冲する。左営からも、右営からも火の手が上がった。兵はわれさきにと逃げる。
                          “不要为了朝歌的暴君而丧命!向西岐的圣主投降吧!逆天的终要被杀!逃跑的我们不追!喂!投降吧!快点逃出去!凤鸣西岐,朝歌的玄鸟只能哀叫两声!天数已定!商亡周兴!”口号声在商军大营里四处回响。燃烧着的粮草库,其火焰冲向了天空,并朝整个大营蔓延开去。无论是左营还是右营,都无法幸免,而商军战士们却早已争先恐后地逃跑了。
                          聞仲は戦いをあきらめて遁走した。鄧忠、辛環、陶栄に護られて岐山に落ちのびる。哮天犬に咬まれた余慶と吉立が、趙公明の残した葫蘆を提げて後を追ってきた。葫蘆には咬み傷に特効のある藥丹が入っている。
                          闻仲放弃了与姜子牙的战斗而遁走,并在邓忠、辛环、陶荣的保护下进入了岐山。被哮天犬咬了的吉立和余庆,提着赵公明留下的葫芦从后面追了上来。葫芦里还有对咬伤有奇效的丹药。
                          姜子牙は、逃げる聞仲をあえて追わなかった。慈航道人は辞して、普陀山は落伽洞に帰る。
                          姜子牙没敢去追硬要逃走的闻仲,而慈航道人则辞别了姜子牙,回普陀山落伽洞去了。


                          IP属地:安徽来自Android客户端52楼2020-01-06 23:30
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                            第五三回 鄧九公、勅を奉じて西を征つ
                            第五三回 邓九公奉敕西征
                            棋盤山は軒轅廟の前庭で、黑点虎はすでに三日三晚も寝そべりつづけている。所在なげに四肢をなげ出して身じろぎもしないが、両眼をじっとはるかな崑崙山脈にこらしていた。玄都の八景宫に出掛けた申公豹の帰りを、いまか、いまかと待ちわびていたのである。
                            在棋盘山轩辕庙的前庭,黑点虎已经在床上躺了三天三夜了。它若无其事地伸出四肢,一动也不动,却目不转睛地凝视着远方的昆仑山脉。由于现在申公豹已去了玄都八景宫,它只能焦急地等待主人的归来。
                            いくら傍若無人な申公豹でも、玄都へ黑点虎を乗りつけることは、さすがにはばかられた。それで黑点虎は棋盤山に残されて、無聊をかこっていたのである。
                            再怎么旁若无人的申公豹,目前也不敢把黑点虎骑到玄都去,到底之前黑点虎还是吓到了很多玄都的仙人。于是他就把黑点虎留在了棋盘山上,让它无聊得发慌。
                            千数百年も棋盤山に住みついた黑点虎が、退屈したことは、つい最近まで一度もなかった。軒轅廟の中に「千里眼」と「顺風耳」がいる。その両人がそれぞれ千里眼と顺風耳の術を教えてくれた。最初の数百年は、その習得で夢中の間にすぎている。つづけて、人間の言葉を喋る学習がはじまった。しかも両人はいつでも悦んでお喋りの相手になってくれる。また、それにあきたときは廟の外に出て「桃精」「柳鬼」と戱れることも出来た。退屈するヒマなどなかったのである。
                            千百年来一直生活在棋盘山上的黑点虎,直到最近才感到无聊。轩辕庙里有“千里眼”和“顺风耳”。两人分别将千里眼和顺风耳的道术教给黑点虎。最初的数百年,黑点虎的道术是在梦中学习的,接着它又开始学习如何说人类的语言。在这个过程中,两人随时都乐意成为黑点虎的聊天对象。还有就是,黑点虎修道之后,经常走出庙外,与“桃精”、“柳鬼”等妖怪玩耍。
                            それが最近、と言っても二百年以上も前のことだが、不意に申公豹がふらりと棋盤山に現われたことで、がらりとサマ変わりした。それ以来「千里眼」と「顺風耳」の両人は、黑点虎にソッポを向いて口をきかなくなったのである。さらに「桃精」と「柳鬼」がそれに同調して、黑点虎には見向きもしなくなった。
                            而这些事情最近都是两百多年前发生的了,突然有一天,申公豹不经意之间在棋盘山出现,让这山一下子就变了个样。从那以后,“千里眼”和“顺风耳”两人不再对着黑点虎说话了,而且“桃精”和“柳鬼”也亦步亦趋,对黑点虎视而不见。
                            黑点虎は最初から「千里眼」「顺風耳」の両人を「友人」と心得ている。しかし両人にとって黑点虎は、紛れもなく「弟子」であった。その弟子が、一言の挨拶もなく、さっさと申公豹に師事したばかりか、乗騎になると申し出たから、おだやかではない。両人は猛烈に腹を立てたが、しかし申公豹の「雷公鞭」がこわかった。それで唇をかみしめて、そっぽを向いていたのである。黑点虎と同樣に、千里眼と顺風耳の術を授かった「桃精」と「柳鬼」は、しかし黑点虎とは違って両人に師礼をとっていた。だから両人と步調を合わせたのは当然である。
                            黑点虎一开始就认为,“千里眼”和“顺风耳”这两人是它的“朋友”。但对这两人来说,黑点虎也毫无疑问是他俩的“弟子”。那个“弟子”一声招呼也不打,不但急忙对申公豹以师礼事之,更向申公豹提出,要成为他的坐骑。这让两人的心里很不平静。两人对申公豹大发雷霆,但申公豹的“雷公鞭”却让他俩十分害怕。他俩最终只能咬紧嘴唇,转过脸去,不再过问此事。和黑点虎一样,“桃精”和“柳鬼”也被千里眼和顺风耳传授了道术。但两人与黑点虎不同,对千里眼和顺风耳以师礼事之。
                            そういうわけで、申公豹が玄都に出掛けて、一人で棋盤山に残された黑点虎は、文字通りに孤独であった。岩だらけの棋盤山を訪れる酔狂な人間はいない。仙人、道士は軒轅廟を敬遠して寄りつかなかった。魔魅妖怪は黑点虎を恐れて近づかない。
                            因此,每当申公豹外出往玄都之时,独自一人留在棋盘山上的黑点虎,正如文字里所描述的那样孤独。没有人会来拜访满是岩石的棋盘山。一般的仙人和道士们都无法靠近轩辕庙,对它敬而远之。而魔魅妖怪们则是由于害怕黑点虎,而从不敢接近此地。


                            IP属地:安徽来自Android客户端54楼2020-01-11 08:55
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                              が、三日三晚が明けて四日目の午すぎに、珍らしく妙な子供がなにやら长い绳を手にもてあそびながら、昆仑山脉の方向から接近してきた。子供でも、棋盘山では得がたい来访者である。ちょうど退屈していた黑点虎は、そのなん百年かに一度の「来客」を丁重に「宾客」として迎えようと、むっくり起きあがった。しかし来客は黑点虎が立ちあがったのを见て、逆に勘违いしたようである。惊いたようすで、さっと身をひるがえすと裏庭に隐れた。
                              三天三夜如流水般过去了,而此时已是第四天的午后。一个稀奇古怪的孩子玩耍着手中的长绳,从昆仑山脉那边的方向走了过来。说实话,在棋盘山上,即使是个小孩来访,也是很难得的。这小孩是百年一度的“来客”,可要被当作“宾客”郑重迎接的。黑点虎此时也感到十分无聊,便慢慢地站了起来。但来客看到黑点虎站起来后,反而误会了。他好像感到很吃惊,忽然转过身子躲到里庭去了。
                              黑点虎は恶意のないことを示して、ゆっくりと裏庭にまわる。しかしおもむろに见廻したが、裏庭に客の姿はなかった。どこにも隐れるところなどあろうはずはない。その千里眼で远くを见渡したが、逃げ去った形迹もなかった。
                              黑点虎向来客表示,自己并没有恶意。它来到里庭,慢慢地转悠着。可它在里庭慢慢地环视了一下,却并没有发现来客的身影。这棋盘山无论哪里都有可以藏起来的地方,然而黑点虎用千里眼眺望远方,却没有发现来客有逃走的迹象。
                              妙なこともあるものだ——と黑点虎は首をかしげる。と、地中で何かが动く気配があった。耳をすませると、なにやら地中で这いまわる音が闻こえる。
                              这小孩真奇怪!——黑点虎歪着头想道。此时它发现,地里好像有什么东西在动!黑点虎侧耳倾听,果然听到有东西在地下爬行的声音。
                              なんだ、人间の子供とばかり思っていたらモグラの妖怪だったのか——と黑点虎は兴ざめて前庭に戻り、再びゴロリと寝そべった。
                              我原一直以为这小孩是个人类,没想到是个鼹鼠精啊!——黑点虎扫兴地回到了前庭,再次咕噜咕噜地躺下了。
                              「すでに四日目だから、いずれにしても、もう帰ってくるだろう」
                              “已经是第四天了。无论如何,他都会回来的吧。”
                              黑点虎はつぶやいて、さらに申公豹の帰りを待つ。しかし昆仑山脉を眺めつづけているのも廭で、わざと睑を闭じた。
                              黑点虎嘟哝着,更期待申公豹的归来了。没过多久,它便刻意闭上了双眼,哪怕刚才还一直在眺望昆仑山脉。
                              睑を闭じれば、おのずと眠くなる。うとうとしかけると、寝そべっていた岩の下で、なにか妙な音がした。先ほどモグラが裏庭で立てたのと同じ音である。裏庭の地下に潜ったモグラが、そのまま庙の下を潜り抜けて、前庭に移动してきたに相违ない。しかし、饵をあさっている样子ではなかった。
                              一闭上眼,黑点虎自然就困了。它迷迷糊糊地打开庙门,躺在了前庭的岩石下面,可却不知为何听到了一些奇怪的声音。这声音和刚才鼹鼠精在里庭站起来的时候一模一样。潜藏在里庭地下的鼹鼠精,肯定就是这样穿过庙宇,向前庭移动的。可那鼹鼠精的样子,不像是在吃东西。
                              なんのつもりじゃろう——と黑点虎は耳を澄ませる。ごそごそ动いていた音が、一瞬とまった。しばらくして再び动き出したと思ったら、こんどはブスッと微かに地面を破った音がする。空気が摇れた。地上に这い出したようである。背后というより*っ尾の方角だから姿は见えない。
                              你到底想干什么?——黑点虎侧耳倾听,思道。嘎吱作响的声音一瞬间停止了,可过了一会儿鼹鼠精又动了起来,同时黑点虎也听到了一阵微弱的破土声。微风吹过,左右摇摆不定。鼹鼠精好像爬到了地上,悄悄来到了黑点虎的背后。不,与其说是背后,倒不如说是尾巴的方向,因而黑点虎看不见鼹鼠精的身影。
                              黑点虎は首をわずかにまわして样子をうかがった。やはりモグラの妖怪が地上に姿を现わしている。そして、抜き足で前かがみに近づき、のしかかるようにして、手にした绳を黑点虎の首にかけようと狙っていた。
                              黑点虎微微转了下头,窥探着鼹鼠精的情况。那鼹鼠精果然在地上现身了。然后,他蹑手蹑脚地靠近黑点虎的胸前,好像被人压住了一样,将手中的绳子绑在黑点虎的脖子上。
                              「なんのマネじゃ!」と、どなるより早く、黑点虎の大きな长い*っ尾が动く。妖怪の両脚を搦めあげるなり、ぴしゃりと岩の上に叩きつけた。
                              “你这家伙,在干什么!”而在这声怒吼发出来之前,黑点虎那又大又长的尾巴就扫了过来。可它的尾巴才刚一绑上妖怪的双脚,就发出了啪的一声,好像敲到了岩石上面。
                              「痛い!」と不覚を取った妖怪が思わず悲鸣を漏らす。
                              “好痛!”遭到失败的妖怪不由得发出了悲鸣。
                              「踏み杀してくれるぞ、このかわいげのないモグラめ!」と黑点虎は岩に头を打ちつけた妖怪の胸に前脚をかけた。
                              “你这个不招人喜欢鼹鼠精!看我不把你给踩死!”妖怪的头撞到了岩石上,随即黑点虎便将它的前腿搭在了妖怪的胸口上。


                              IP属地:安徽来自Android客户端55楼2020-01-11 08:56
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