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回复:安能务著《封神演义》中文版

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「おいクロ。四兄弟の相談は果てしなく、聞仲との交涉は延々とつづく。早くケリをつけてやろう。お前は、いきなり洞窟にとびこんで、中にいる兵隊を一人殘らず、ただし怪我人を出さないように、ゆっくりと外に追い出せ」と黒点虎に命ずる。黒点虎が洞口に入り、さっと奧にかけ抜けた。そして奥から入口に向かい牙をむき唸り声を立てる。兵士たちは驚いて、一応は武器を手にしたが、恐ろしくなって洞口に殺到する。そして洞外に逃げ出した。最後に黒点虎がのっそり出て来る。
“喂!小黑!四兄弟的讨论看来还没有出结果,而他们与闻仲的交涉也将永无止尽。让我们快点解决掉这件事吧!你啊,就这样突然跳进洞窟里面,不要让里面的兵队有一个人留下。不过,为了不让出来的人受伤,你就慢慢地把他们赶出来吧。”申公豹命令黑点虎道。黑点虎入了洞口,一下子就窜到了洞窟深处。然后,它从洞窟深处向那个入口处缓步走来,还龇牙咧嘴地发出了啸声,让兵士们吓了一大跳。由于害怕,兵士们尽管暂时拿到了武器,却还是一股脑地涌向洞口,争先恐后地往洞外四散奔逃。最后,黑点虎也慢慢地走了出来。
洞内に殘った者はいないことを確認して、申公豹が払塵(払子)に仕込んだ、あの「雷公鞭」 を取り出した。そして巨岩もろとも洞口を爆破する。一瞬にして洞窟は崩れた岩石の山で、完全に封閉されてしまった。
申公豹确认洞内无人留下后,就取出了装在拂尘(拂子)里的那条“雷公鞭”。然后,他把巨岩连着洞口给一起爆破了。一瞬间,洞窟崩塌,变成了一座岩石山,被完全封闭起来。
山上で相談していた四天王は爆音を耳にして、顔を見合わせる。辛環が急いで空中に舞いあがった。
在山上商量着的四天王听到了爆炸声,不由得面面相觑。辛环急忙飞到了半空之中。
「姿はなかったが、あの白い虎に乗ったクソ道士の仕業に相違ない。洞口を潰されて洞窟はほぼ完璧に閉ざされた。もう二度とあの洞窟には入れまい」と偵察をしてきた辛環が言う。そこへ伝令が現われて経過を報告した。
“虽然肇事者的身影没有出现,但这一定是那个骑着白虎的臭道士干的!如今,洞口已经被他摧毁,使得洞窟几乎完全封闭了。我们再也无法进到那个洞窟里去了。”辛环侦察了一遍后,说道。之后,传令兵在那里出现,并向他们报告了事情的经过。
「いずれにしても樣子を見てこよう」と三兄弟は馬に乗って洞窟にかけつける。殘った辛環は空を仰ぎ、聞仲の顏を眺めながら——やはりこの世には“運命”があったのか——と初めて悟った。
“无论如何,我们都要看看那个洞窟现在的样子。”三兄弟骑马飞快地赶到了洞窟的入口处。留下来值守的辛环仰空长叹,又眺了眺闻仲的脸——果然!这个世界上真的有“命运”存在!——辛环第一次醒悟到了。
空の上では黒点虎が例によって喋り始める。
空中的黑点虎像往常一样开始喋喋不休起来。
「お師匠、なぜ聞仲に肩を入れるのですか」
“老师,为什么你要为闻仲撑腰呢?”
「肩を入れたのではない。姜子牙に竜鬚虎をつけてやったから、バランスを取ったまでだ」
“我没有给闻仲撑腰。要知道,我把龙须虎留给了姜子牙,这样的话,双方的战斗力就平衡了。”
「それにしても、あの立派な洞窟を閉鎖された四天王は可哀想ですよ」
“不管怎么说,那个漂亮的洞窟还是被你封锁住了,我为四天王感到惋惜!”
「気の毒がることはない。どうせ四人とも封神榜に名が載っているんだ」
“不必可怜他们。反正这四个家伙都是封神榜上的有名之人。”
「どうしてわかるのですか」
“你怎么知道?”
「バカ、この間岐山の封神台で見たじゃないか」
“笨蛋!你前几天不是在岐山的封神台上看过了吗?”
「ああ、そうでしたね。あの四天王も殺されるのですか。いや、まてよ。するとお師匠、四兄弟が殺されゐのなら、あの竜鬚虎も殺されるのですか」
“啊!是啊!当然啦!那四天王也会被杀吗?不!等一下!老师,如果四兄弟将来要被杀掉的话,那龙须虎以后也会被杀吗?”
「そうだ」
“没错!”
「それはありませんよ、お師匠。虎まで殺すことはあのまいに」
“那可不行!老师,你不能就这样决定一只老虎的生死!”
「なまじ二本足で立って步いたりするからだ」
“龙须虎有时会用两条腿站着走路。”
「じゃボクは大丈夫ですね。ああ、よかった」
“那我应该没问题吧?啊!太好了!”
「二本足で步いたりしなければね」
“如果我有一天不在的话,你也得学会用两条腿走路。”


IP属地:安徽来自Android客户端127楼2020-07-20 21:44
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    「ボクは空を飛んでたほうが楽しいから、頼まれても二本足じゃ步きませんよ」
    “我还是觉得在空中飞着更开心,因此就算谁求我用两条腿走路,我也不会去做的!”
    「それは賢明だ」と申公豹は黒点虎の首すじを撫でる。
    “那是明智的选择。”申公豹摸着黑点虎的脖子,笑道。


    IP属地:安徽来自Android客户端128楼2020-07-20 21:44
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      西岐の城下に到着すると、聞仲は城の南門に面して野営を築かせた。またしても「武吉の泳ぎ場」の辺りである。南門に面するのは不吉だ、と吉立と余慶が異をとなえた。しかし三十万の大軍が設営するとなれば、現実にはそれしか場所はない。
      到了西岐城下后,闻仲就命人在西岐城的南门面前筑起了大本营。没想到远征军这回又来到了“武吉的游泳场”的附近。吉立和余庆提出了异议。他们认为,远征军在南门面前设营,是一件很不吉利的事。然而,在现实中,这也是三十万大军唯一能在西岐城下设营的地方。
      翌朝、聞仲はさっそく西岐城に戦書を送りつけた。軍使として鄧忠が城に入り、戦書を直接姜子牙に手渡す。姜子牙は礼をつくしてそれを受け、封を切った。
      次日清晨,闻仲立刻派人将战书送进了西岐城。作为军使,邓忠入城将战书直接交给了姜子牙。姜子牙躬身一礼接下战书,并拆开火漆封印,仔细地看了起来。
      ——成湯の太師、兼征西天保大元帥聞仲、ここに書を西岐の丞相姜子牙麾下に致す。蓋し聞くに王臣の造反は、上天もそれを赦さざる大逆なり。いま天子上に在りて威霊赫々たるに、汝ら西土にありて非道を行ない、国法を犯すは、天人ともにそれを赦すあたわず。自ら王を立つるは国体を傷つけ、灆りに叛臣を収めるは、明らかに憲典を欺くものなり。天子しばしば問罪の師を興したるに、首を俯して辜に伏せず、なおも猖獗をほしいままにして天吏を拒み、兵を殺して将を覆えし、あまつさえ梟首して威を張るは、もって王法いずこにあらんと称するか。汝らの肉を食してその皮を敷くも、なおその罪を問い尽くせず、汝らが宗祀を移して疆土を削るも、その過失を償うに足らずと知るべし。いまここに詔を奉じて、汝らを討たんとす。汝ら一城の生霊を惜しまば、急ぎ轅門に至りて自首せよ。もって国法の正すところに帰して待つべし。もしあえて拒抗せんか、真火は崑岡(城)に焰して、ものみなともに薺粉(灰燼)と化すを免れざれば、臍を噬むも及ばず。戦書の至るや速やかに自裁すべし——
      ——成汤太师兼征西天保大元帅闻仲,书致西岐丞相姜子牙麾下:盖闻王臣造反,大逆于上天。今天子在上,威灵赫赫,汝之西土,行非道,犯国法,天人皆不赦也。自立为王,有伤国体;滥收叛臣,明欺宪典。天子累兴问罪之师,不为俯首伏辜,尚敢大肆猖獗,拒绝天吏,杀兵覆将,乃至以枭首来张汝等兵威。如此行径,王法何在?虽食肉寝皮,不足以尽厥罪;纵移尔宗祀,削尔疆土,犹不足以偿其失。今奉诏征讨,汝等若惜一城之生灵,速至辕门自首,待归期以正国法。如若拒抗,真火焰昆冈,俱化为齑粉,噬脐何及?战书到日,速为自裁。不宣——
      戦書を読み了えた姜子牙は、人品卑しからざる軍使に敬意を表して、その名を聞く。
      姜子牙读完战书后,对品行不俗的军使表达了自己的敬意,还询问了他的名字。
      「未将、姓を鄧、名は単名で忠と申す」
      “末将姓邓,单名一个忠字”
      「ならば鄧将軍、返書はあえて書かないが、戦書の意はよくわかった。三日後に城下で兵を合わす、と聞太師にお伝え願いたい。ご苦労であった」と姜子牙は鄧忠を帰す。
      “邓将军,战书的意思我完全明白了。如果是那样的话,我倒不一定要写封回信给他。请告诉闻太师,我三天后和他在城下会兵。辛苦了。”姜子牙让邓忠回去了。
      かつて姜子牙が朝歌にいたとき、聞仲は北海の遠征に出掛けていた。だから二人が顔を合わせたことはない。黄飛虎も聞仲とは長いつきあいだが、作戦行動をともにしたことは一度もなかった。それゆえ聞仲の用兵を具体的には知らない。それより戦書をたずさえてきた武将が、見知らぬ鄧忠であったことが、黄飛虎にはいささか意外であった。
      姜子牙过去在朝歌之时,闻仲外出去远征北海了。事实上,二人还未见过面。黄飞虎虽然和闻仲交往了很长时间,但也从来没有一起作战过。因此,黄飞虎也不知道闻仲用兵的具体方略。不仅如此,更让黄飞虎有些意外的是,携带战书的武将,是他之前不认识的邓忠。
      黄飛虎が知らない武将は、朝歌にはいない。しかも超然たる立場を取った聞仲が、直属の部将を配下に収めないことを黄飛虎は承知していた。そう言えば、城の望楼から眺めた限りでは、遠征軍の中に朝歌の禁軍とは明らかに様子の違う軍勢が混っている。
      说实话,在朝歌里供职的武将,没有一个人是黄飞虎不知道的。而且黄飞虎明白,采取超然立场的闻仲,从未将黄飞虎直属的部将收归为他自己的部下。想到这里,黄飞虎在西岐城的望楼上往下看去,发现远征军中混杂着一支与朝歌禁军有明显不同的军队。
      「とにかく様子がおかしい」と黄飛虎が言った。
      “总之,现在的情况很奇怪。”黄飞虎道。


      IP属地:安徽来自Android客户端130楼2020-07-20 21:48
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        「いずれにしても第一陣では、遠征軍の手の内と聞仲のお手並みを、ゆっくり見せてもらうことにとどめよう」と姜子牙は慎重である。
        “无论第一阵的情况如何,我们还是得先看看闻仲率领的远征军究竟有何本事。”姜子牙慎重地建议道。
        「それがよろしかろうと思います」と黄飛虎は同調した。
        “我觉得您这个想法不错。”黄飞虎也赞同道。
        そして三日がすぎる。早朝、野営に号砲がとどろき、黒麒麟に乗った聞太師が、黄花山の四天王をしたがえて轅門を出た。軍勢も主力は黄花山部隊である。その黄花山部隊は城下に、その得意な「長蛇の陣」を布いた。生け捕りの陣形である。
        就这样,三天过去了。清晨,号炮在大本营中不住轰鸣。闻太师骑着墨麒麟,率领黄花山四天王出了辕门。军队的主力也是来自黄花山的部队。黄花山部队来到城下后,布下了他们拿手的“长蛇阵”。所谓长蛇阵,是一种用于生擒对手的阵形。
        時を同じくして城門を出た西岐軍は「五方の陣」を展開した。青、紅、白、黒それぞれの旙の下に配置された戦将四名が兵を率いて東西南北に散開する。本陣は中央に哪吒、楊戩が先行し、姜子牙の右に金吒、木吒、左に韓毒竜、薛悪虎が並んで、黄天化と竜鬚虎が背後につづく。右哨には黄飛虎と辛甲、左哨には南宫适と武吉が展開した。
        与此同时,西岐军也自城门鱼贯而出,摆出了“五方阵”。所谓五方阵,即是在青、红、白、黑这四道旙下各自配有四位战将,而这十六位战将会各自率兵向东西南北四散开去。如今,姜子牙正在本阵的中央,指挥协调;作为先锋,哪吒和杨戬先行于前;金吒和木吒在姜子牙的右边护卫;韩毒龙和薛恶虎则与他俩并排,在姜子牙的左边护卫;黄天化和龙须虎跟在姜子牙的背后。在五行阵之外,右哨的黄飞虎与辛甲,以及左哨的南宫适和武吉,正一同为姜子牙掠阵。
        ついに聞仲と姜子牙が顔を会わせる。
        闻仲和姜子牙终于见面了。
        「太師、騎上にてご挨拶する無礼を赦されたい」と姜子牙が会釈した。
        “太师,我现在只能在四不象上给您问好啦!希望您可以原谅我的无礼啊!”姜子牙向闻仲颔首,算是打了个招呼。
        「姜丞相、汝は崑崙の客と聞くが、なぜに事態をわきまえないのだ」と聞仲はいきなりきめつける。
        “姜丞相,我听说你也是昆仑客,可你为何如此不谙世事?导致西岐的事态发展到这个地步?”闻仲突然发难道。
        「いいえ、たしかに崑崙山で“道徳”を修めたから、綱常、是非、曲直はわきまえております。上は王命を尊んで下は軍民に順じ、公を奉じて法を守り、道にしたがって民を虐げず、政を乱すこともなければ、稚児すら侮ったことはありません。ゆえに、民は安んじて物は豊かに、万姓は歡娯しております。どうして事態をわきまえない、などということがありましょうか」と姜子牙は胸を張る。
        “太师,您说得不对。我确实在昆仑山修过‘道德’,因此我对纲常、是非、曲直也有所了解。我来到西岐后,上尊王命,下顺军民,奉公守法,一循于道,不虐民,不乱政,就连稚儿都没被我欺侮过。因此,西岐百姓民安物丰,万姓欢娱。由此看来,您凭什么说我不谙世事呢?有什么真凭实据吗?”姜子牙挺胸自豪地说道。
        「巧言を弄して自己の過ちを知らぬ男だ。天子の存在を無視して自ら“王”を立てる“欺君”の罪を犯し、叛臣をそれと承知で取り立てたことで“叛君”の罪を犯したとは知らないのか。それに天朝の将兵を殺戮したのは“大逆”の罪だ。しかも、われ自ら罪を問いに至るもなお戈を倒して軍鬥に降らず、勇を恃んで抗戦しようとは、なんたる不埒ぞ」
        “好个巧于立言,不知自己有过的老头儿!你无视天子的存在,自立姬发为‘王’。难道没有犯‘欺君’之罪吗?你明知黄飞虎是叛臣,却将其收为己用,还提拔为开国武成王。难道你不知道黄飞虎犯了‘叛君’之罪吗?你大肆杀戮天朝的兵将。难道这不是‘大逆’之罪吗?再说了,我亲自到来,向你问罪,你不尽快倒戈投降,反而还想恃勇抗战,真是可恶至极啊!”


        IP属地:安徽来自Android客户端131楼2020-07-20 21:49
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          「いや太師、それはみごとな見当違いというものです。たしかに自ら武王を立てたが、それは世襲の慣わしを踏襲したまでのこと。それに——君、君たらざれば臣、臣たらず——はいわば常理。異とするには足りない。叛臣を取り立てたのも同様に——君正しからざれば臣外国に投ずる——は君臣関係を律する掟。すべては朝廷が自ら出した身の錆というものです。さらに朝歌の将兵を殺戮したと言われるが、わが西岐はその一軍一兵といえども、いまだかつて関隘を侵したことはない。西岐で落命した朝歌の将兵は、自ら死を求めて西岐に侵入した人たちです。それを逆さに、天下の聞太師が罪を問いに来たとは笑止の沙汰ではありませんか。太師、考え直されてはいかがですか。このまま軍を朝歌に返せば、あえて追撃するつもりはありません」と姜子牙は答えた。いんぎん無礼だが、そう言われてみれば、なるほどと思う節がなくもない。一瞬答えに詰まった聞仲が、ふと横目に右哨で神牛にまたがった黄飛虎の姿をとらえた。
          “不对,太师,这只是一个严重的误会。我确实自立姬发为武王,但那只是遵循了世袭的惯例而已。而且——君不君,则臣不臣——这可以说是不足为奇的常理。我收纳并提拔叛臣,也是基于同样的常理——君不正则臣投外国——难道这不是君臣关系的成规吗?一切都是朝廷自作自受,仅此而已。另外,你说我还杀戮了朝歌的兵将,这更是胡说八道了。我们西岐的一军一兵,至今都还没有侵犯过朝歌的关隘吧?至于在西岐丧命的朝歌兵将,也就是那些入侵的西岐的人,都是自己找死而已,怨不得我。反过来说,闻名天下的闻太师居然还要亲自来找我问罪。难道这不是一件很可笑的事情吗?太师,您再重新考虑一下如何?如果您就这样率军返回朝歌的话,我也就不打算追击你们了。”姜子牙回答道。尽管姜子牙有点无礼,但这么说来,姜子牙也没有闻仲脑海里想的那么简单。一瞬间答不上话的闻仲,在不经意间斜眼看到了右哨中骑着神牛的黄飞虎的身影。
          「おい逆臣、黄某、朝歌の武成王がそのような端っこに隠れて、なんたるザマだ。かつて満天下の富貴を汝ら黄家は独り占めにした。それが、なんたるバカなマネをしおったのじゃ。さっさと下乗して縄を受けよ」とどなりつける。どなられて、黄飛虎には感慨あらたまるところがあった。があえて聞き捨てる。
          “喂!逆臣!黄某!朝歌的武成王!你居然躲在这样的角落里!真是个悲剧啊!你那黄家曾经独占了满天下的富贵!居然还反出五关!这得是多么愚蠢的人才会做的事情啊?!还是赶快下马受缚吧!”闻仲大喝一声道。黄飞虎被闻仲骂了一顿,又发出了许多新的感慨,然而闻仲却对他的慨叹置若罔闻。
          「誰ぞ叛臣を捕えてまいれ」と聞仲が命じた。鄧忠が声に応じて馬を進める。長蛇の陣が、その名の通り蛇のようにくねり始めた。
          “谁来先将这叛臣抓了?”闻仲发出了命令。邓忠应声策马而上。与此同时,长蛇阵也发动了。顾名思义,长蛇阵的阵势会如长蛇一般蜿蜒而动,最终将对手给包围起来。
          鄧忠の斧と黄飛虎の鎗が火花を散らす。離れていた張節が、黄飛虎を手強いと見て、鄧忠の加勢に馬を走らせた。それを南宮适が大刀を振りあげて阻む。こんどは陶栄が双鐗をかざして黄飛虎に殺到しようとした。待て!と武吉が大棍棒をふるって阻止する。
          邓忠的斧头与黄飞虎的长枪擦出了火花。目睹黄飞虎高强的武艺后,本想离去另寻对手的张节,急忙走马而上帮邓忠一把。南宫适举起大刀把张节拦了下来。紧接着,陶荣又手执双锏向黄飞虎杀了过去。等一下!武吉挥动大棍棒,阻止了陶荣的攻势。


          IP属地:安徽来自Android客户端132楼2020-07-20 21:49
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            六将が三組に分かれて戦うのを見て、辛環が空に舞いあがった。鎚をふるって黄飛虎を襲うと見せかけて、いきなり姜子牙に撃ちかかる。玉麒麟の上から黄天化が双鎚で、辛環の鎚を打ち払った。同時に、疾!と火竜鏢を投げる。それを間一髪、辛環は宙返りして避けた。さらに宙返りしたハズミを利用して、再び姜子牙に襲いかかる。その撃ち下ろした鎚を再び撃ち払った黄天化が、すかさず二本目の火竜鏢を投げた。その火竜镖を辛環は燕返しにかわして、またもや姜子牙に撃ちかかる。熊蜂のようにすばしこく襲いかかる辛環に、こんどは竜鬚虎が「発手群石」をかけた。イナゴの大群のような石礫の襲来に、辛環は橫に逃げる。それを黄天化は玉麒麟の脚に雲を起こして追った。
            眼见六将分为三组战在一起,辛环心念一动,便飞上了半空。他假意挥舞着锤子向黄飞虎袭去,却突然转身向姜子牙发动袭击。坐在玉麒麟上的黄天化急忙挥出双锤,打飞了辛环的锤子。与此同时,疾!他还向辛环掷出了火龙镖。千钧一发之际,辛环向后翻了几个跟头,将火龙镖避开。然后,他利用宙返所产生的惯性,再次向姜子牙袭了过来。黄天化再次将击来的锤子打落,随即就掷出了第二只火龙镖。辛环以燕返之术再次避开火龙镖,又一次对姜子牙发动了袭击。辛环的袭击就像熊蜂一般敏捷,不过,这一回龙须虎对他使出了“发手群石”。大群蝗虫般石砾的袭击,让辛环不得不横掠而逃。这时,在黄天化的命令下,玉麒麟的脚上卷起祥云,向辛环追了过去。
            辛環と黄天化の闘いを眺めながら、姜子牙は辛環の技倆に舌を捲く。逆に聞仲は雄俊な黄天化と、玉麒麟の機敏さに驚嘆する。しかし驚嘆しながら、聞仲はその八方眼で黄飛虎の動きを追いつつ、姜子牙のスキを狙っていた。その聞仲を楊戩が白馬の上から見据えて、動きをがっちりと監視している。哪吒は風火輪の上から、黄飛虎を生け捕ろうと動き出した長蛇の陣を警戒しながら、出擊の機をうかがっていた。
            姜子牙注视着辛环和黄天化的战斗,对辛环的本事不由得咂舌不已。与之相反,闻仲也惊叹于黄天化的雄俊以及玉麒麟的机敏。不过,闻仲在惊叹的同时,还能用他的八方眼一边追踪着黄飞虎的动作,一边对姜子牙虎视眈眈。杨戬在白马上定睛观瞧,严密监视着闻仲的一举一动。风火轮上的哪吒,一边警戒着想要活捉黄飞虎的长蛇阵,一边寻找着主动出击的机会。
            壮烈だが華麗な空中戦をくり広げていた黄天化と辛環の姿が、視界から遠ざかる。黄飛虎を狙っていた長蛇の陣が、急速にその輪を縮めた。
            随着壮烈又华丽的空中战的展开,黄天化和辛环的身影已经消失在众人的视线之外。以黄飞虎为目标的长蛇阵,迅速地缩小了包围圈。
            「そこどけ!」と哪吒が不意に恫喝の奇声をあげて、輪の中に突っこむ。そして火尖鎗を振りまわして長蛇の陣を寸断した。それを見て、聞仲が黒麒麟の首を黄飛虎に向ける。同時に楊戩の白馬が動いて、その前に立ちはだかった。
            “滚开!”哪吒突然对他们虚声恫喝,冲进了包围圈内。然后,他挥舞着火尖枪,将长蛇阵破坏得寸寸断裂。闻仲见哪吒如此骁勇,便催动墨麒麟向黄飞虎那边杀去。与此同时,杨戬也催动白马,挡在了闻仲的前面。
            疾!と聞仲が不意に金鞭を投げる。楊戩が突嗟に呼吸を止めて丹田に力を集めた。一瞬にして楊戩の身体は鋼と化す。衝擊に備えて、体内の「元気」を丹田に集め、「気力」を硬結させる「行功」の術である。だが聞仲の投げた金鞭は、楊戩を撃たずに姜子牙を襲った。
            疾!闻仲冷不防投出了金鞭。杨戬突然停止呼吸,将力量集中于丹田。一瞬间,杨戬的身体就变得比钢铁还要坚硬。这是为了防备冲击,将体内的“元气”集中到丹田,使“气力”得以硬结的“行功”之术。然而,闻仲投出的金鞭并没有击中杨戬,而是向姜子牙杀了过去。


            IP属地:安徽来自Android客户端133楼2020-07-20 21:50
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              西岐軍は城門に、遠征軍は轅門に引き揚げる。その場は「傷み分け」だが、結局は遠征軍が勝利を食い逃げする形となった。轅門に向かう遠征軍を迎えて、轅門の勝鼓が鳴り響く。聞仲は第一陣で勝利を収めたことよりも、黄花山の四天王、わけても辛環の働きに満足した。
              西岐军撤回至城门内的同时,远征军也班师回到了辕门。尽管双方在这场战斗中“两败俱伤”,但最终远征军还是以逼迫西岐军逃回城内的方式吃下了胜利的果实。辕门的胜鼓被留守的兵士敲响,用以欢迎凯旋而归,正向辕门走来的远征军一众。比起第一阵的胜利,闻仲对黄花山四天王,特别是辛环取得的功绩更为满意。
              「西岐では手足がいる。いい手足になるぞ」と黄花山の山頂で聞いた道士の言葉が、聞仲の耳によみがえる。
              “你去征伐西岐,也需要几位股肱之人来帮你。他们将会是你再合适不过的部下。”黄花山山顶上的道士的话,再次在闻仲的耳边响了起来。
              西岐城では、さっそく第一陣の総括をかねて、作戦会議が開かれた。金鞭で撃たれた姜子牙、金吒、木吒の傷はさほどに重くない。そのときは悲鳴をあげたが、竜鬚虎はすでに平然と涼しい顔をしている。
              回到西岐城后,姜子牙立刻召开了作战会议,对第一阵的得失进行总结。实际上,被金鞭击中的姜子牙、金吒还有木吒的伤势并没有那么严重。就连在那时悲鸣不已的龙须虎,也早已是回到了那副悠然自得的样子。
              「聞仲の金鞭は、撃たれた感じでは大した威力はないように思います」と楊戩が言った。
              “从我被击中的感觉来看,闻仲的金鞭似乎并没有多大的威力。”杨戬道。
              「うむ。オレもそう思っている。あれなら打神鞭をぶっつけたら片付けることは出来よう。しかし、あの辛環は始末が悪い」と姜子牙は眉間にシワを寄せる。
              “嗯!我也这么认为。如果是那样的话,或许我就能用打神鞭把闻仲给彻底收拾掉。不过,那个辛环不太好对付啊。”姜子牙皱起眉头道。
              「いや師叔、憂慮はいりません。辛環は黄天化が張りつけばすむことです。あの妙な旄が起こす熱風は敵味方を知らないから、接近戦に持ちこめば恐れる必要はありません」と哪吒が言った。
              “不,师叔,您不必担心。您想想,只要辛环被黄天化缠住就没太大问题了。再说了,那个奇怪的旄发出的热风是不分敌我的。因此,只要黄天化一直和辛环近身搏斗就没必要再怕他什么了。”哪吒道。
              「その通りだが、しかしそれでは勝負は容易につけられない。それより、あの熱風を城内に送りこまれたらことじゃ」と姜子牙の憂色は晴れない。
              “的确如此,但这并不能让我们赢得更容易。比起这个,如果辛环把热风直接送进城内的话,我们就更麻烦了。”姜子牙的忧色更重了。
              「ならば一気に野営に奇襲をかけたら、いかがでしょうか」と楊戩が提議する。
              “那我们一鼓作气,向闻仲的大本营发动奇袭,怎么样?”杨戬提议道。
              「うむ、そうするほかあるまい。が、三十万という大軍を蹴散らすには、なにしろ数が多すぎて骨が折れる」と姜子牙が言った。
              “嗯,没有别的办法了。但是,要将三十万大军一脚踹得四分五裂的话——总之,远征军的数量太多了,我们对付他们会很吃力。”姜子牙道。
              「老師、こういうときこそ竜鬚虎の“発手群石”が威力を発揮するではありませんか」と武吉が口を出す。
              “老师,这种时候,龙须虎的‘发手群石’恰好能发挥出最大的威力,不是吗?”武吉也开口了。
              「いや、三万や五万なら軽いが、三十万ともなればやはり手にあまるだろう」と姜子牙は首をふる。
              “不,如果是三万人或者五万人的话,龙须虎就能很轻松地消灭他们。可远征军现在足足有三十万人,龙须虎的手就算用废了,也对付不完那么多人吧?”姜子牙摇头道。
              そこへ門官が顔を出して、怪しげな道童が現われた、と注進した。
              这时,门官露出脸来,向姜子牙紧急报告,说有一个可疑的道童出现了。
              「怪しげな、とは?」と姜子牙が聞く。
              “可疑的道童,什么意思?”姜子牙问道。


              IP属地:安徽来自Android客户端135楼2020-07-20 21:51
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                「はい。面相怪異で翼をつけており、主公を“兄上”と称して、しかも城に来たとは言わずに『帰ってきた』と申し立てております」と門官は説明した。一同は首をひねって顔を見合わせる。
                “是的。那人面相怪异,长有双翅,还对主公以‘兄长’相称。另外,他虽然没有说自己有没有来过西岐城,但却对主公直接声明自己现在‘回来了’。”门官说明了具体情况。众人不知发生了何事,不由得面面相觑起来。
                「わかった。雷震子であろう」と南宫适が言った。
                “我知道了!那个人一定是雷震子!”南宫适道。
                「はい、たしか、そのように名乗っておりました」と門官が補足する。
                “啊……没错!我记得他确实报出了这个名字!”门官补充道。
                「ならば主公の末弟で、つまり先王の第百子に間違いない。その昔、先王が五関を脱出するのを助けた、と先王から聞かされた記憶がある。なんでも左右両翼で風雷を起こして飛び、しかも手にした棍棒の一擊で山の角を叩き崩すほどにすごい強者だ、と先王は目を細めて語っておられた」と南宫适が言う。
                “那他一定是主公的末弟,也就是先王的第一百个儿子。记得有一次,我听先王说过,他曾经帮助先王逃出五关。 那时,先王眯着眼睛告诉我,不管环境有多么恶劣,雷震子都能在飞上半空后用左右两翼起风发雷。更厉害的是,这位强者还能用手中的棍棒将山角给一击敲碎。”南宫适道。
                「そうか。それこそまさに上天の配剤だ。すぐ迎えに出よ」と姜子牙は悦ぶ。
                “是吗?太好了!真是上天的安排!我们马上去迎接他吧!”姜子牙高兴地说道。
                しかし、それは上天の配剤ではなくて、終南山は雲中子の配慮であった。いずれにしても、文王から預かった雷震子は西岐城に返さなければならない。ならば西岐軍が辛環にてこずっているときこそチャンスだ、と雲中子は考えて、雷震子を下山させたのである。
                事实上,雷震子的到来,并不是上天的安排,而是终南山云中子对姜子牙的关照。总之,文王交给他的雷震子,无论如何都必须回到西岐城,为武王姬发效力。如今,辛环正在西岐军的上空不停盘旋。这对雷震子来说,可是一个难得的立功机会啊。云中子这样想了想,就放雷震子下山去了。


                IP属地:安徽来自Android客户端136楼2020-07-20 21:51
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                  第四三回 闻太师が西岐で苦戦する
                  第四三回 闻太师在西岐苦战
                  杨戬は考えた。第一阵で胜った闻仲は、势いに乗じて明朝、早々と再び戦いを仕挂けて来るに违いない。しかし金鞭で打たれて负伤した姜子牙と金吒、木吒、それに竜须虎の伤は重くなかったとはいえ、竜须虎だけは别だが、やはり二、三日安静にして休养する必要がある。打扑伤は裂伤よりさらにタチが悪い。薬丹を呑んでも、たちどころに全快するというわけにはいかなかった。それゆえ时间を稼がなければならない。幸いに雷震子が现われた。雷震子を使えば闻仲の出鼻をくじくことが出来るかも知れない。そう考えて杨戬は、下山したばかりの雷震子を、すぐさま出击させるようにと、姜子牙に进言した。
                  杨戬想了想。趁着第一阵获胜的势头,闻仲一定会在明日清晨早早地发动第二次战斗。然而,姜子牙、金吒、木吒还有龙须虎都已被金鞭打伤了。尽管他们的伤势并不严重,但除了龙须虎这个另当别论的妖怪之外,其他人都还需要静养两三天才能彻底痊愈。毕竟打扑伤比裂伤更为可怕。即使他们已服用了丹药,也不可能马上痊愈。因此,他们必须设法争取到足够的疗伤时间。幸好,雷震子及时出现了。要是雷震子现在出战的话,或许能挫一挫闻仲的傲气呢?杨戬考虑一番后,便向姜子牙进言,让刚下山的雷震子马上出击。
                  姜子牙はこくりとうなずく。そして、さっそく辛环に挑戦せよ、と雷震子に命じた。黄天化と哪吒と杨戬が护卫として一绪に城门を出る。その背后に黄天祥が、小さな身体をさらに小さくして従っていた。
                  姜子牙轻轻点头,赞同了杨戬的提议。然后,他命令雷震子立刻向辛环发起挑战。作为护卫,黄天化、哪吒还有杨戬与雷震子一同出了城门。黄天祥则一直跟在杨戬的背后。此时,他那小小的身板看起来显得更小了。
                  黄天祥がいつものように胸を张って大きく见せようとしなかったのは、出発前に黄天化の玉麒麟に相乗りしたいとゴネて、杨戬に叱られたからである。
                  黄天祥之所以没有像往常那样挺起胸膛大摆胸肌,是因为他在出发前不停地软磨硬泡,想与黄天化一同乘着玉麒麟出城,结果受到了杨戬的责骂。
                  「おい天祥、游びに出挂けるのではないのだぞ。危いからオレの背后に隠れておれ。决して离れるなよ」と言いつけられていたから、杨戬の背后にかしこまっていたのである。
                  “喂!天祥,我们可不是出去游玩啊!战场上很危险,快躲在我的背后!绝不能离开!”黄天祥被杨戬吩咐了一顿后,乖乖地待在了杨戬的背后。
                  天才的な武将の素质をそなえた天祥に、杨戬も出来ることなら実戦の修罗场を数多く见せたい。しかし天祥の腕の程を知らなかった杨戬は、彼が足手まといになることを悬念した。それよりいざとなれば天祥を、あの辛环が起こす热风から护ってやらなければならない。いずれにしても、ちょろちょろ动かれては困るのである。
                  对具备天才武将的素质的天祥来说,如果条件允许的话,杨戬也想让他见识到更多实战中的修罗场。不过,杨戬此时还不知道天祥究竟有多少本事。他很担心,天祥是否会成为这场战斗中的绊脚石。更重要的是,一旦发生紧急情况,杨戬必须保护天祥,让他免受辛环引起的热风的侵袭。无论如何,要是搬起石头砸自己的脚的话,那就真的很麻烦了。
                  远征军の野営で辛环は、足を投げ出して、黄天化との死闘に疲れた翅を休めていた。そこへ敌が辕门で挑戦と闻いてうんざりする。どうせあの黄天化であろう、と思った。
                  在远征军大本营里,辛环伸出双腿,歇了歇翅膀。他与黄天化死斗一番后,早已疲惫不堪了。这时,他听到敌将在辕门挑战,不由得感到厌烦。无论如何,那个挑战我的家伙一定是黄天化吧?辛环这样想道。
                  「しつこいヤツだ」と舌打ちする。しばらく待たせておくさ、とズボラをきめこんだ。しかし雷震子は気が短い。待ちきれずに野営の上空に舞いあがると、腹立ちまぎれに「风」「雷」二翼を力いっぱいに羽ばたかせた。时ならぬ突风と雷鸣に野営は騒然となる。
                  “好个纠缠不休的家伙!”辛环咂嘴道。辛环对这场挑战毫不在意,决定让那位敌将等一段时间再说。然而,性急的雷震子早已迫不及待地飞到营地上空。眼见辛环如此吊儿郎当,雷震子气愤之余,全力扇动了“风”“雷”双翼。于是,突如其来的暴风和雷鸣让整个野营陷入了骚乱之中。
                  「辛环、出合え!」と雷鸣の合间に、雷にも劣らぬ声を落とした。
                  “辛环,给我出来!”趁着雷鸣的间隙,雷震子发出了不亚于洪雷的声音。
                  「うるさい野郎だ」と辛环は荒风旄を取り出す。表に出ると声のする方角に向けていくども振った。が荒风旄の起こした热风は、雷に打たれ突风に押されて逆流した。
                  “吵死人了!*****!”辛环取出了荒风旄。他走到外面,向声音传来的方向连续挥了几下。荒风旄掀起了阵阵热风,可没想到的是,热风先被狂雷劈中,紧接着又被暴风给推了回来。


                  IP属地:安徽来自Android客户端137楼2020-07-20 21:52
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                    「これはいかん!」と辛环はやむなく上空に舞い上がる。そして小廻りの利くのを利用して、雷震子に喰いさがった。しかし雷震子は図体の大きい割には身のこなしが速い。利あらずと见て、辛环は地面に降りた。だが、地上戦でも雷震子の大きな金棍の威力はすさまじい。振りおろされた金棍を、鎚で受ける辛环の手が、そのつど痹れた。
                    “这样下去可不行啊!”辛环没有办法,只得飞上半空,与雷震子作战。然后,他想利用自己擅长随机应变的优势干掉雷震子。但是,雷震子尽管身材魁梧,行动却十分敏捷。辛环觉得自己占不到什么便宜,就把雷震子引至地面上战斗。然而,雷震子的大金棍即使在地面上也能发出惊人的威力。每当辛环用锤子接下雷震子挥来的金棍之时,他的手都会被震得**不已。
                    戦いながら辛环は、徐々に歩を川岸に移す。そしていきなりザブンと川に跳びこんだ。水面の涡で辛环が、あの「武吉の泳ぎ场」へ泳ぎ去るのがわかる。雷震子は再び空に舞いあがって、その行方を追った。が水に潜りこまれたのではなす术はない。
                    辛环一边战斗,一边将脚步慢慢地移往河岸边。然后,他突然哗啦一声跳进了河里。可以知道,辛环从水面的漩涡中离开,迅速地往那个“武吉的游泳场”游去。雷震子再次飞上半空,追踪辛环的下落。不过,辛环此时已经潜入水中,使得雷震子对他束手无策。
                    それを见て黄天祥が、いきなり马首を城门に向けた。
                    见此情景,黄天祥立刻调转马头向城门奔去。
                    「待て天祥、胜手に动くんじゃない」と杨戬が制止する。
                    “慢着!天祥!不要擅自行动!”杨戬制止道。
                    「武哥々を连れてきます」
                    “我去把武哥哥带过来。”
                    「よけいなことをするな」
                    “别多此一举了!”
                    「いや、水の中なら武哥々の天下です」と天祥は力をこめて言った。
                    “不!水中可是武哥哥的天下!”天祥用尽全身力气喊道。
                    「もう间に合わない。さあ帰るか」と杨戬は哪吒と黄天化をうながして城に引き扬げる。雷震子はそのまま城门に飞んだ。悔しげな颜をしている。
                    “已经来不及了!快回去吧!”杨戬、哪吒还有黄天化都在催天祥尽快回到西岐城中去。雷震子就这样飞到了城门口。他的脸上满是后悔的神色。
                    「雷をどこに隠しているのですか」と天祥が雷震子に闻く。
                    “你把雷藏到哪里去了?”天祥问雷震子道。
                    「いちいちよけいなことを闻くんじゃない」と黄天化が弟をたしなめた。しかし雷震子はゆっくりと両翼をあげて、「雷」と、そしておまけに「风」の符印を见せる。天祥はその符印に手を触れて首をかしげた。
                    “多余的事情,你不要一件一件地去打听。”黄天化责备了弟弟。不过,雷震子却慢慢地举起双翼,先后向天祥展示了“雷”,还有“风”的符印。天祥用手摸了摸那个符印,不由得歪头思考起来。
                    丞相府に入って、杨戬が戦况を报告する。姜子牙が雷震子の功を赏して、にこやかに祝杯をあげようと満座の诸将を见渡した。
                    进了丞相府以后,杨戬向姜子牙报告了战况。姜子牙将在座诸将环视了一遍后,笑容满面地敬了雷震子一碗祝杯酒,以奖赏雷震子立下的大功。
                    「その前に师叔、军律违反を犯した黄天祥を処罚しなければならないのですが、いかがいたしましょうか」と杨戬が天祥を姜子牙の前に引きずり出す。
                    “师叔,在为雷震子举行庆功宴之前,我们还得先处罚了违反军纪的黄天祥,不知您有什么建议?”杨戬将天祥拽到了姜子牙的面前。
                    「うむ。天祥、なにをしでかしたのじゃ」と姜子牙が恐い颜をした。
                    “嗯?天祥,你犯了什么错?!”姜子牙露出了可怕的表情。
                    「さあ天祥、言い分があったら、ちゃんと弁明してみろ」と哪吒が横から口を出す。
                    “来吧!天祥,要是有理由的话,你可要好好解释一下!”哪吒从旁插嘴道。
                    「いいえ、ボクは间违ったことをしておりません。敌が川に飞びこんだので、武哥々に知らせようとしただけです」
                    “不,我……我没有做什么错事。敌人飞进了河里,我只是想把这件事赶快通知给武哥哥。”
                    「おい天祥、なにをしようとしたかは関系ない。お前は动くなと命令されていたのに胜手に动いた。つまり命令に违反したのだが、その罪は軽くないぞ。さあ天祥、庭に出ろ!」と黄天化が天祥の肩をつかんで庭に出す。
                    “喂!天祥,这和你想做什么事情无关。杨戬已经命令你不许乱动,可你还是擅自行动了。也就是说,你违反了上级的命令,这个罪可不轻啊!来吧,天祥,到院子里去!”黄天化抓着天祥的肩膀,一把将他拎到了院子里。
                    「军事裁判で処罚が决まるまで牢に入っておれ」と庭に大きな轮を描いた。西岐城の「画地为牢」である。天祥は牢に入れられて口を尖がらせた。丞相府に、笑いを湛えた沈黙がつづく。
                    “在师叔进行军事审判,决定你的处罚措施之前,你就先进牢里待着吧。”黄天化在院子里画了个大圈。这就是西岐城的“画地为牢”。天祥被关进牢里,嘟起了嘴。众人在丞相府里打破了往常的沉默,很快就笑成了一片。


                    IP属地:安徽来自Android客户端138楼2020-07-20 21:52
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                      「师叔、天祥は初犯でありますので、*叩きの刑に処して放免されては、いかがでございましょうか」と哪吒が仰々しく姜子牙に伺いを立てる。相変わらず口を尖がらせている天祥を眺めながら、姜子牙も吹き出すのをこらえてうなずいた。
                      “师叔,既然天祥是初犯,不如先将他的屁股打一顿,然后就放了他,怎么样?”哪吒夸张地向姜子牙请示道。姜子牙一边远远看着依旧嘟着嘴的天祥,一边忍住强烈的笑意,点了点头。
                      「じゃ、刑を执行するぞ」と黄天化が天祥の首根っこを押さえる。
                      “那我就开始行刑了。” 黄天化说完就按住了天祥的脖子根。
                      「待った!」と武吉が黄天化の手から天祥を夺うようにして抱きあげると、いきなりお*をぶった。
                      “等一下!”武吉将天祥从黄天化的手中夺了过来。他抱起了天祥,突然在他屁股上狠狠地打了一下。
                      「残念だったよ、武哥々。あいつ逃げきるまでにだいぶ时间がかかったんだ。武哥々が駈けつけたらさ、间违いなく生け捕ったのになあ」と天祥は抱かれたまま武吉の耳许にささやく。
                      “武哥哥,真是太遗憾了。那家伙花了很长时间才成功脱身呢。要是武哥哥出手的话,肯定能将他活捉。”天祥被武吉抱住后,凑到他耳边喃喃私语起来。
                      「痛い!と悲鸣をあげなくちゃダメだよ」と武吉がさらに天祥の*をぶった。
                      “好痛啊!你不惨叫一声可不行啊!”武吉又在天祥的屁股上打了几下。
                      思わぬ余兴に并みいる诸将は相好をくずす。黄飞虎は苦笑する。黄滚が涙を落とした。
                      诸将们一同看了场意想不到的余兴,却并没有为此闹得面红耳赤。黄飞虎不由得发出苦笑,而黄滚却早已流下了眼泪。
                      「どうされたのですか、お祖父さま?」と天祥が歩み寄る。
                      “爷爷,你怎么了?”天祥向他走了过来。
                      「各位に心から感谢いたします。これだけでも西岐に出挂けてきた甲斐がありました。これで安心して死ぬことが出来ます」と黄滚はシワだらけの両手を孙の肩において、一同に头を下げた。
                      “衷心感谢各位!光是这一点,就值得我们来西岐一趟!这样一来,我就可以放心地死去了。”黄滚将满是皱纹的双手搭在了孙子的肩上。随后,二人一同向大家鞠躬,表达了爷孙俩对西岐的谢意。
                      雷震子の出现で、敌味方は完全に攻守ところを変える。闻仲は雷震子の対策に苦虑して作戦が立たず、出击することが出来なかった。おかげで杨戬の思惑どおりに、姜子牙と金吒、木吒はゆっくり静养することが出来て、体调を回复する。
                      由于雷震子的出现,敌我双方的攻守完全转变了。闻仲苦思对付雷震子的作战策略,但一直都没能想出好办法,因而他并未对西岐发动新一轮的攻击。多亏了杨戬的建议,使姜子牙和金吒、木吒能好好静养,彻底恢复健康。
                      姜子牙はさっそく远征军に夜袭をかける算段をはじめた。雷震子が上空から突风を吹きつけて雷を落とす。竜须虎が群石の雨を降らせる。そうすれば三十万の大军といえども蹴散らせる、と姜子牙は计算した。それに兵士たちを川に诱导して水に追い落とす手もある。夜袭をかければ兵士が逃げまどうことは间违いない。野営の川辺に大きな桟桥を接岸しておけば、彼らはそれを「桥」と错覚して、胜手に水の中に跳びこんでくれるはずである。
                      姜子牙立刻开始了夜袭远征军的策划。雷震子在半空刮起暴风,劈下狂雷。龙须虎降下群石之雨。这样一来,就算是三十万大军,也能把他们给彻底赶跑。姜子牙如此考虑道。此外,他还想了个好办法——把士兵引到河边,然后将他们一个个地赶下水。如果姜子牙发动夜袭的话,远征军的兵士们肯定会四处逃窜。如此看来,只要在闻仲大营的河边沿岸建起一座大大的栈桥,这些逃跑的兵士们就会误以为那是一座真正的“桥”。再接下来的话,他们应该会自行跳进河里面的吧。
                      五日が経った。远征军は依然として动かない。その间に西岐军は、首尾よく夜袭の凖备万端を整えた。夜袭をかけるのは、六日目を决められている。
                      五天过去了。远征军仍然没有任何动静。在此期间,西岐军顺利做好了夜袭的一切准备。姜子牙最终决定,在第六天进行夜袭。
                      六日目の朝、姜子牙は诸将と昆仑门下生を総动员して城门を出た。自ら辕门に进み、闻仲を名指して挑戦する。夜袭の前に闻仲の金鞭を破坏し、辛环の动きを牵制するためでもあった。なにより、夜袭を隠蔽する狙いである。
                      第六天早上,姜子牙对诸将和昆仑门下进行了总动员后,率军出了城门。他亲自前往辕门,指名道姓地向闻仲发起了挑战。事实上,姜子牙想在夜袭前先将闻仲的金鞭给破坏掉,同时顺便牵制辛环的行动,让他无暇探知西岐军的具体动向。最重要的是,这场挑战本就是为了掩护夜袭而发出的。
                      真っ先に辛环が辕门から出てきた。両军が接近する前に热风攻击をかけようとの魂胆であることは明らかである。
                      辛环最先从辕门里飞了出来。很明显,他打算在两军接近之前用热风攻击西岐军。


                      IP属地:安徽来自Android客户端139楼2020-07-20 21:54
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                        そしてついに辛環は武吉に淺瀬へ追いつめられた。逃げ場を失なった辛環が、大きな岩の穴に潜んだのを見届けて武吉が、ニヤリとして天祥に合図する。それを空中の雷震子は、自分が合図を受けたと勘違いして、いきなりその大きな岩を金棍で叩き割った。破片が飛び散り、その一片が走り寄ってきた黄天祥の頭にカチンと当たる。うむ、と唸って黄天祥がしゃがみこんだ。
                        后来,辛环游到了一处浅滩。他终于被武吉逼得无路可逃了。武吉看到走投无路的辛环隐藏在一个巨大的岩洞里。他抿嘴一笑,向天祥发出动手的信号。然而,空中的雷震子误以为信号是给自己的,便突然用金棍敲碎了那块大石头。碎片四处飞散。黄天祥正要跑过来。喀嚓!其中一片碎石恰好撞到了他的头上。啊!啊!黄天祥一边痛苦地呻吟,一边蹲了下来。
                        「どうした天祥!」と武吉が抱えあげると、額から血が噴き出している。武吉が血を止めようと腰の帯をちぎった。
                        “怎么了?!天祥!!”武吉抱起天祥后,发现鲜血正不断从他的额头上喷涌而出。于是,武吉急忙撕开腰带,为天祥止血。
                        「その必要はない。薬丹がある」と雷震子が言って、懷から終南山秘方の薬丹を出す。それを口で嚙み砕いて傷口につけた。またたくまに血が止まる。ウソのように傷口がふさがった。
                        “没有那个必要。我这儿有丹药。”雷震子一边说,一边从怀里拿出终南山的秘方丹药。接着,他用嘴将丹药嚼碎,敷在了天祥的伤口上。转眼间,血就被止住了,而伤口也像从未存在过似的消失不见了。
                        「ごめんな、坊や」と雷震子が詫びる。
                        “小朋友,真是对不起。”雷震子道歉道。
                        「いや、大丈夫です。しかし、坊や、ではありません。天祥といいます」天祥はケロリとしていた。
                        “不,没关系。不过,我可不是小朋友。我叫天祥。”天祥像个小毛孩一样倔强地说道。
                        「ほんとうに大丈夫か、天祥」と武吉が心配して念を押す。
                        “天祥,真的不要紧吗?”武吉忧心忡忡地问道。
                        「うん、もうなんでもないよ。それより武哥々に雷哥々、お願いがあるんだけど……」と天祥が言いかけてよどむ。
                        “嗯!现在什么事都没有了!比起那个,武哥哥,还有雷哥哥,我有个请求……”天祥欲言又止道。
                        「なんでも聞いてやるぞ。いってみな」
                        “你想说什么我都听着。不要怕,勇敢地说出来。”
                        「じゃ言う。ボクが怪我したこと内緒にして下さい」
                        “那我说了……‘我受伤了’的情况,请不要告诉别人。”
                        「それはいいけど、傷跡が殘ってるぞ」
                        “那倒没问题,不过你留下的疤痕怎么解释?”
                        「それは平気だよ。転んで怪我したことにすればよい」
                        “那没关系。我到时说自己不小心摔伤了,不就行了吗?”
                        「わかった。転んだことにしておく」と武吉が天祥の肩を叩いた。
                        “知道了。我就当作你在地上摔了一跤。”武吉拍了拍天祥的肩膀。
                        「オレは知らなかったことにする」と雷震子が言う。
                        “我就当作不知道这件事好了。”雷震子道。
                        「それはダメだよ。だって雷哥々が薬丹をつけてくれなければ、転んだ傷だってすぐに治るワケないでしょ」
                        “那可不行!如果雷哥哥不给我丹药的话,就算我真的摔倒了,伤口也不会这么快就痊愈吧?”
                        「それはそうだね。天祥はオレより頭がいいや」
                        “这倒是真的。没想到天祥比我聪明啊。”
                        「いや褒めてくれなくてもいいけど、ほんとうに転んだことにして下さい」
                        “别……你不夸我也没关系啊。不过,还请你当我真的摔伤了。”
                        「よし、そうする。ところで天祥、罪ほろぼしに城までオンブして行ってあげようか」
                        “好,就这么办。话说回来,天祥,为了赎罪,我还是把你送回城里去吧?”
                        「ありがとう雷哥々。でも歩くんじゃなくて、空を飛ぶんでなけりゃいやだよ」
                        “雷哥哥,谢谢你。但不是步行,而是在空中飞,可以吗?不然的话,还是就算了吧。”
                        「わかった。背中に乗れ」
                        “知道了。快坐到我背上去。”
                        「ああ、うれしい。武哥々も一緒に乗ったら」
                        “啊!好高兴!要是武哥哥也能一起坐的话就更好了!”
                        「いや、オレは泳いで帰る」
                        “不,我要游回去。”


                        IP属地:安徽来自Android客户端141楼2020-07-20 21:55
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                          「そうか。武哥々はメシより泳ぎが好きだもんね。でも、ほんとうにごめんなさい、ボクのために敵を逃がしちゃったんだもんね」
                          “是吗。武哥哥对游泳的兴趣真是比吃饭还大啊。不过,真的对不起,你为了我把敌将给放跑了。”
                          「なに、このつぎ摑まえてやるさ」
                          “你说什么?我下次一定会把他给抓住的!”
                          「いや、あいつびっくりしちゃって、もう二度と淵にはとびこまなしと思うよ」
                          “不,那家伙被你吓了一跳,我想他再也不会飞进深渊里去了吧?”
                          「そうなったら雷哥々が空で摑まえるさ」
                          “那样的话,你的雷哥哥也会从天而降将他抓住的。”
                          「うむ、だけどやっぱり武哥々が摑まえたほうがカッコいいんだ」
                          “嗯,不过还是武哥哥去抓他的动作比较帅。”
                          「天祥はよほど武哥々が好きなんだね?」と雷震子が羡ましげに口を出す。
                          “天祥,你和你的武哥哥十分要好吧?”雷震子羡慕地说道。
                          「うん。すごく尊敬してるんだ。だって武哥々は崑崙山で修行しなかったのに強いんだもん。だからさ、もしどこかの仙人から弟子にしてやると言われても、それを断わって武哥々の弟子になったほうがいい、と思ってるんだ!」
                          “嗯。我非常尊敬你。毕竟武哥哥明明没有在昆仑山上修行,却有着强大的战斗力啊。所以啊,就算有哪个仙人说要我当他的弟子,我也会果断拒绝他的。反正,最好我能成为武哥哥的弟子。我一直都是这么想的!”
                          「おい天祥、調子のいいこと言うんじゃない。今夜は忙しいんだ。早く帰ろう」と武吉は川に跳びこんだ。天祥は雷震子の背に乗って城に帰る。
                          “喂!天祥,你不要再说这么轻浮的话了。我今晚很忙,你早点回去吧。”武吉说完便跳进了河里,而天祥则被雷震子背回了西岐城。
                          その夜、初更の鐘鼓がなると、西岐城では水軍がまず動き出した。「幻の橋」を架設するためである。西岐の水軍は水練に長けているばかりか夜目がきく。武吉はその水軍を指揮して、用意された巨大な「桟橋」を、音もなく外濠から曳き出して川の流れに乗せた。
                          那天晚上,当初更的钟鼓声响起后,西岐城的水军就率先出动了。为了架设好“幻之桥”,西岐的水军不但擅长游泳,而且都拥有一双夜视眼。武吉指挥着水军,将准备好的巨大的“栈桥”悄无声息地从外濠拖出,放在了河流之上。
                          二更の鐘鼓が鳴って城鬥が開く。武将たちはそれぞれに兵を率いて城門を出た。そして定められた配置につく。いつもの顔触れに雷震子が加わって、武吉が抜けている。
                          二更的钟鼓声响起后,城门被打开了。武将们各自率兵出了城门,然后按规定各就各位。雷震子加入到那班老相识的队伍里,而武吉却没有出现,另有要务。
                          空の上から諸将が所定の配置についたのを見届けて、雷震子がいきなり突風を起こすと同時に雷鳴をとどろかせた。攻擊開始の合図である。
                          半空中的雷震子,见到诸将都已各就各位后,便突然刮起一阵暴风,同时还发出阵阵雷鸣。这是开始攻击的信号。
                          轅門では、まず竜鬚虎が群石を発して轅門の警護を破った。そして、中営に石の雨を降らせる。風火輪に乗って火尖鎗を手にした哪吒が、双鎚を手に玉麒麟にまたがった黄天化と肩を並べて突入した。金吒、木吒、韓毒竜、薛悪虎の面々が、剣をかざしてあとに続く。
                          龙须虎来到辕门后,先发群石破坏掉了辕门的守卫,然后中营便下起了石雨。哪吒乘风火轮,手执火尖枪;黄天化双锤在手,骑上玉麒麟。二人并肩闯入中营后,开始大开杀戒。进入了。金吒、木吒、韩毒龙、薛恶虎等人则举起长剑,跟在了他俩的后面。
                          左営には黄飛虎兄弟とその四大金剛が、右営には南宫适、辛甲、辛免らの四賢八俊が一斉に突入した。後営には楊戩一人が、そっと忍びこむ。
                          黄飞虎兄弟和四大金刚杀入了左营,而南宫适、辛甲、辛免等四贤八俊一齐闯入了右营。后至于杨戬,则是一个人悄悄潜入了后营。
                          聞仲は西岐軍の夜襲を承知していた。夜になって黒麒麟が妙な咆哮をしたのを訝り、卦を立てて、それを知ったのである。だから聞仲は自分が中営を引き受け、鄧忠と張節を左営に、辛環と陶栄を右営に配置していた。後営の粮秣集積場には吉立と余慶を配置して、死守せよと厳命してある。
                          闻仲对西岐军会来夜袭是一清二楚的。当天晚上,墨麒麟发出了奇怪的咆哮声。闻仲很惊讶,便顺势占了一卦,由此得知了姜子牙的计划。因此,闻仲决定,由自己来负责中营的防御,并将邓忠和张节部署在左营,辛环和陶荣部署在右营。至于后营的粮秣收集场,则由吉立和余庆严防死守。


                          IP属地:安徽来自Android客户端142楼2020-07-20 21:56
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                            命を受けた吉立と余庆の両人は、粮秣部队の兵士を総动员して、集积场に二重三重の人垣を筑いた。后営の外で马を下りた杨戬は、粮秣集积埸に火をかけようと忍び寄ったが、近寄ることも出来ないと见て「掩身の术」を使い姿を消す。そして影もなく人垣を跳び越えて集积场の中央に立った。
                            接到命令后,吉立和余庆两人对粮秣部队的兵士们发起了总动员,还在收集场筑起了两层三层的人墙。杨戬在后营外下了马,想先悄悄靠近后营,再放火将粮秣收集场烧毁。然而,他最终还是无法光明正大地靠近后营。于是,杨戬当机立断,使用“掩身之术”消失了踪影。然后,他悄没影儿地越过了人墙,来到了收集场的中央。
                            ヘタに火をつけても瞬く间に消し止められる——と考えた杨戬は、胸中に「三昧の真火」を起こす。それを粮秣の山の内部の中心点に移して点火した。三昧の真火は鉄石をも溶かす。内部で着火した粮秣の山は、中心部から徐々に灰となった。
                            就算把这些粮食都点着了,大火也能瞬间被闻仲扑灭——杨戬思虑一番后,在胸中炼起了“三昧真火”的火种。然后,他把火种移到了粮秣山内部的中心点,并将其点燃。三昧真火可以熔化铁石。内部起火的粮秣山,从中心开始逐渐化为灰烬。
                            吉立と余庆は、いや粮秣部队の兵士たちも妙な匂いを鼻にしながら、粮秣の山が灰になりかけていたとは気づかない。ようやくにして内部で音も烟もなく燃えていた火が、外部の风に煽られて焰となり、音を立てて烟りをあげた。吉立と余庆が急いで消火を命ずる。しかし、すでに手遅れであった。火ダルマとなった粮秣の山は、あっという间に焼け崩れる。中が先に焼けて空洞になっていたからだ。
                            吉立和余庆,不,粮秣部队的兵士们都闻到了奇怪的味道,但没有一个人注意到粮秣山正在化为灰烬。三昧真火在粮秣山内部无声无烟地燃烧着,好不容易才在外部大风的吹动下产生了雄雄烈焰。吉立和余庆这才发现,粮秣山发出了噼里啪啦的火烧声,冒出了炽热滚烫的浓烟。二人急忙命令兵士们去灭火,但为时已晚,粮秣山早已变成了火山,转眼间就被烧得一干二净。事实上,粮秣山的内部早就被烧得空无一物了。
                            あらかじめ承知していたとはいえ、夜袭はやはり恐ろしい。しかも雷风が起こり石の雨が降り注いだことで、野営は混乱をきわめた。后営に西岐军がいないと知って、兵士たちは后営からさらに川岸へと杀到する。いつ架けられたか「大きな桥」があった。兵士たちはわれ先にと桥を渡る。先に渡った者をあとに続く者が川に突き落とす。突き落とした者が突き落とされる。それを止める术はなかった。
                            虽说闻仲事先已知道了姜子牙的计划,但西岐军的夜袭还是很可怕的。而且,石雨在暴风和狂雷中倾泻如注,让大营的兵士们陷入到混乱当中。一得知后营没有西岐军,兵士们就纷纷从后营往河边涌去。不知何时,这里架起了一座“大桥”。兵士们争先恐后地过桥。先过河的人会被后上桥的人给直接推到河里。推人下去的那个人,马上就被另一个人给推下去了。谁都没有办法阻止这种情况的发生。
                            もう収拾がつかないと见た闻仲は、さらに粮秣集积场に火の手があがったのを见て観念し、暗にまぎれて逃亡する。
                            闻仲眼见兵士们乱得一发不可收拾,又目睹粮秣收集场的火势蔓延开来,便放弃了收拾残局的念头,趁着夜色逃亡了。
                            中営が崩れたのを见て左営の邓忠と张节が、つづいて右営の辛环と陶栄が、戦いを放弃して逃げ出した。三十万の远征军は一瞬にして崩れ去る。
                            看到中营溃败,左营的邓忠和张节、以及右营的辛环和陶荣相继弃战而逃。刹那间,三十万远征军土崩瓦解。
                            胜负はついた。姜子牙は胜鼓を叩かせて兵を退く。
                            胜负已定。姜子牙敲响胜鼓,退兵回城了。
                            城の守备を命じられていた老将军の黄滚と孙の天祥が、城门まで迎えに出た。
                            被任命为西岐城守备的老将军黄滚,和他的孙子天祥来到城门口迎接凯旋而归的大军。
                            「异常ありません」と黄天祥が姜子牙に报告する。
                            “城内没有异常。”黄天祥向姜子牙报告道。
                            「バカじゃないかお前は。副将のお前が报告するものではない。军纪违反だぞ」と黄天化が天祥のお*をぶった。
                            “*****吗?作为副将,你不该报告这种事。这下你又违反军纪了。” 黄天化朝天祥的屁股轻轻拍了一记。
                            「だってお祖父ちゃまが、ボクに报告しろと言いつけたんだもん」と天祥は口をとがらせて抗议する。
                            “是爷爷让我向他报告的!”天祥嘟着嘴抗议道。


                            IP属地:安徽来自Android客户端143楼2020-07-20 21:56
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